逆転満塁ホームラン！【Waku.m】 (ページ14)

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｢え、ん…？｣

『ん？』

｢俺インスタのDM飛ばしたよ？｣

『え！？来てなかったよ？』

…どういう事だ、絶対送ったはず。
送信履歴を見せると彼女もおかしいなあ、とDM履歴を見せてくれた。

｢がちじゃん、｣

『たまにあるんだよね…寝てる間にDM消える事』

｢寝てる間に？｣

引っかかる発言だな、それ、
寝てる間だったら指紋認証勝手にされて、中見られてもおかしくないし。

脳裏に過ぎったひとつの可能性にぞわっと寒気がする。
…や、いやいや。ないか。うん、ないない。

｢…一応聞くけど、今までも男とこんな感じの事あった？｣

『うん、数回だけ』

｢…平塚、は、Aちゃんの部屋勝手に入れないよね？｣

『しょうまが？…や、ないって！ただの幼馴染のDM消すとか！(笑)』

あ、入れる環境下なんだ…。いや、ショックを受けてる場合じゃない。

ガチで有り得るんじゃないの、これ。
平塚が勝手に指紋認証して、男とのDMを見つけ次第消してるとか。

｢…確かにそうだよな。考えすぎたわ。それより行きたい所決まった？｣

『うん！近々観たい映画が公開されるの、一緒にどうかな、』

｢いいじゃん、じゃあ今週の日曜日でいい？｣

連絡先も交換して、無事取り付けられたお詫びという名のデートの約束。

じゃあね、と教科書を持って教室から出ていったAちゃんの後ろ姿を見送って、平塚とのメッセージ画面を開いた。

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