過去（回想） ページ37
休み明け____
朝から響く賑やかな声。
耳)「ねぇ、そう言えばさ、」
『はい？』
耳)「Aって何で鬼殺隊に入ったのか、聞いた事なかったよね。」
麗)「あぁ〜確かに！」
芦)「聞きたいかも！！」
『…え"』
自分の机を取り囲み輝いた瞳で見つめてくる耳朗達を無視する事もできず、結局Aは鬼殺隊に入隊した理由を話すのだった。
『まあ、良いですよ…。』
時は大正____
最下級の女郎屋。
この女郎屋は「切見世」といって、客がつかなくなったり病気になったりした遊女が送られる場所だ。
紅)「ゲホッ、ゲホッ…。」
『紅姫花魁！…』
紅)「大丈夫よ、Aちゃん。それより、女将さんに呼ばれてるんじゃ無いのかい？」
『あっ、そうだった！』
この花魁は紅姫花魁。元は吉原の華型で、番付にも名が乗るほどの、それはそれは美しい花魁だった。
しかし、
紅)「ゲホッ、ゲホッ…う"。」
このように、生まれつき持っていた喘息がぶり返し、思うように客を接待する事が出来なくたったのだ。
なので結果的に、この切見世へ送られてきた。
『何でしょう、女将さん。』
女)「A、あんた今年でいくつになるんだい？」
『？十四です。』
女)「そうかい…。」
そう言ったっきりう〜ん、う〜んと、唸り続ける女将さんにしびれを切らし聞く。
『あの、女将さん、一体何なんでしょう？』
そう言うと女将さんの目が少し大きくなる。
女)「…あんたその年なら、そろそろ初見世へ出ないかい？」
『え、…』
初見世。それは一人前の遊女として初めて客の相手をすると言う事だ。
といってもいきなり床へ入るのでは無く、お酌をするぐらいだ。
だが…
『私に、出来るのでしょうか…、』
女将)「ま、やれるだけやってみな。ほら、さっさと着替える。」
女将さんに急かされて、渋々と言った形で着替え始める。化粧をするのは初めてだったが、紅姫花魁がまだそこまで喘息が酷くなかった頃、いつもそばで見ていたので何とか出来た。
女将)「あら、良く似合ってるじゃないのさ！」
『…！』
驚いた。自分では無いみたいだ。鏡で見た自分の姿に見惚れてしまっていた。
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蓬(プロフ) - 夜凪碧さん» ありがとうございます、励みになります！ (2020年11月6日 17時) (
レス) id: 3c1526f3a9 (このIDを非表示/違反報告)
夜凪碧(プロフ) - 文章が上手で物語が捉えやすいです！！！それに内容もとても面白いです！！！！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年11月6日 17時) (レス) id: be53cfd8d7 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - ルナさん» すみません！すぐ直しますね。ご指摘ありがとうございます。 (2020年10月31日 8時) (レス) id: 3c1526f3a9 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - たんじろうって漢字は次じゃなくて治で「炭治朗」ですよ (2020年10月30日 21時) (レス) id: 6d97165307 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - 静乱さん» ありがとうございます！まだ物語は進んではいませんが、これから頑張って行きます。 (2020年10月15日 20時) (レス) id: 3c1526f3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓬 | 作成日時：2020年10月10日 23時
