次のお話 ページ44
『ベッギィ〜！卒業じでも、まだいっじょにあぞぼうねぇ〜？』
号泣しながらベッキーに抱き着く私に、ベッキーは呆れたような顔をしながらも、私の頭の撫でてくれた。
「お、おいA。ちょっとこれるか？」
顔をあげると、そこにはラニアンが立っていた。
『ベッキー。ちょっと行ってくるね。』
そう言うと、ベッキーはラニアンに何か耳打ちをした後、待ってるわ。と微笑んだ。
ラニアンの後を着いていくと、学校の花壇の前だった。
花壇には、ギンモクセイ、ピンクのサザンカ、オドントクロッサムなどが植えられていた。
ギンモクセイの花弁は散り、仄かに匂いが残る中、ラニアンは私に箱を向け、真剣な眼差しで此方を見つめた。
「A、高校一年生の時の約束、覚えてるか？」
思い返したように顔を真っ赤にすると、ラニアンは微笑みを浮かべ、ゆっくり口を開いた。
「じゃあ、改めて言うな。＿＿＿＿＿＿＿＿俺と結婚して下さい。」
恥ずかしいような、嬉しいような感情が一気に込み上げてきた。
『はいっ！喜んで！』
そう言って私は、高校一年生の時、ラニアンが告白してきた時のように、ラニアンに抱き着いた。
『結婚の挨拶はいつにする？』
そう笑顔で聞く私に、少し早くないか？と言いながらも、答えを出した。
「分かった。じゃあAの二十歳の誕生日の日にしよう。」
やったぁ！と子供のようにはしゃいでいると、アーニャ姉さんに呼ばれた。
『ごめんラニアン。ちょっと行ってくる！』
手を振って、アーニャ姉さんの方へ駆け出した。
「A、突然だけどね、私、ダミアンと結婚することになったの。」
『う、嘘でしょ！？アーニャ姉さん、私もラニアンと結婚することになったの。結婚の挨拶の日は？』
「私の二十歳の誕生日。」
全部被ってるな･･･。そう心の中で考えている。勿論アーニャ姉さんは、私の心の声を聞いているだろう。
「ふふふっ！全部被っちゃったね。どっちも双子だし、挨拶の日も一緒だし！もう結婚式も一緒にする？」
『いいね！そうしよっか！』
そう昔のように笑い合う時間は、短く感じられた。
挨拶、楽しみだな。そう思いながら、ベッキーの方へと戻った。
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Shizku/0716 - 朝はパンよりご飯派さん» ごめんなさい！分かりにくかったですよね。ラニアンは私のオリジナルキャラクターで、ダミアンの双子の兄、という設定にさせて頂いてます。誤解を招いてすみません。 (2022年6月12日 18時) (
レス) id: d6a0ce7232 (このIDを非表示/違反報告)
朝はパンよりご飯派 - あのラニアンって誰ですかね？検索しても出てこないんですけど(￣▽￣;) (2022年6月12日 14時) (レス) @page42 id: 913863b25c (このIDを非表示/違反報告)
tomokizyosi(プロフ) - こちらこそ✨楽しく読ませていただきます (2022年5月20日 17時) (レス) id: be794d2ad7 (このIDを非表示/違反報告)
Shizku - tomokizyosiさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2022年5月19日 22時) (レス) id: d6a0ce7232 (このIDを非表示/違反報告)
tomokizyosi(プロフ) - アーニャこの小説好き更新«٩(*´ ꒳ `*)۶»ﾜｸﾜｸ (2022年5月19日 17時) (レス) @page8 id: be794d2ad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年5月14日 17時
