特訓 ページ34
「どうせあんたは、クビだろうから。」
そう言いながらカボチャを手に取る男の人。
「とっとと田舎に帰りな糞メイド！！」
ドンッ、思い切りアーニャお姉ちゃんを捕まえてる人に体当たりをすると、よろめき、手を着いた地面にはトマトがあった。
私はアーニャお姉ちゃんの手を引いて、母の後ろに回った。
「私はこの子達の母親です！！このお野菜の様になりたくなかったら早々に立ち去りなさい！！」
母が指差した先には、砕けたカボチャがあった。
母がそう怒鳴ると、誘拐犯達は走って逃げて行った。
「母･･･。」
「大丈夫でしたか？すみません。私が目を離したばかりに･･･。」
そうアーニャお姉ちゃんを抱き締めた後、母は私の方に駆け寄ってきた。
『Aさんも、大丈夫でしたか？』
『うん。だいじょ･･･』
そう言いかけると、良かったです･･･！と母が言って、抱き締めてくれた。
誰かにこうして抱き締められたのは何時ぶりだろうか？
数秒間抱き締めると母は言った。
「食材もこんなにしてしまったし、私ってば駄目な母親です･･･。」
そう嘆く母に、アーニャお姉ちゃんは手を伸ばした。
「アーニャ、強くて格好いい母好き。」
そう言って母の頭を撫でた。母は驚いたような顔をしていた。
「母、バーン。ボカーン。」
「は、恥ずかしいです！やめて下さい！」
そう顔を真っ赤にしながら言う母に近づいて、私は口を開いた。
『母、Aのこと特訓して。アーニャお姉ちゃん守れるようになる。』
「アーニャのことも特訓して！アーニャAのこと守る！」
特訓？と首を傾げて聞く母に、
『イーデンの生徒危険がいっぱいって分かった。だけど、特訓して強くなったらちょっとだけ怖くない！』
「学校でも死なないで頑張れる！アーニャ母みたいになりたい！」
そう言うと、母は少し頬を桃色に染めてこう言った。
「よし、じゃあ早速帰ったら特訓です！」
そう言った母の顔は何かを確信したようにも見えた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「せいっ！せいっ！」
「『せいっ！せいっ！』」
特訓を暫く続けていると、ドアが開いた。
「ただいまー、って何してるんですか･･･？」
そう呆れ顔で聞く父に、母は特訓をしたまま答えた。
「入学準備です！」
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Shizku/0716 - 朝はパンよりご飯派さん» ごめんなさい！分かりにくかったですよね。ラニアンは私のオリジナルキャラクターで、ダミアンの双子の兄、という設定にさせて頂いてます。誤解を招いてすみません。 (2022年6月12日 18時) (
レス) id: d6a0ce7232 (このIDを非表示/違反報告)
朝はパンよりご飯派 - あのラニアンって誰ですかね？検索しても出てこないんですけど(￣▽￣;) (2022年6月12日 14時) (レス) @page42 id: 913863b25c (このIDを非表示/違反報告)
tomokizyosi(プロフ) - こちらこそ✨楽しく読ませていただきます (2022年5月20日 17時) (レス) id: be794d2ad7 (このIDを非表示/違反報告)
Shizku - tomokizyosiさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2022年5月19日 22時) (レス) id: d6a0ce7232 (このIDを非表示/違反報告)
tomokizyosi(プロフ) - アーニャこの小説好き更新«٩(*´ ꒳ `*)۶»ﾜｸﾜｸ (2022年5月19日 17時) (レス) @page8 id: be794d2ad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年5月14日 17時
