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自分の事のように悲しそうな顔をする知念くん。


『でも、涼介は今でも後悔してるんです。
お見舞いに行くと毎回、大ちゃんは元気かな?
新しい恋人でも見つけて幸せになってるかな?
って話してくるんです。』


「そんなの……
おれはやまだとじゃないと幸せになれない……」


『それは涼介も一緒です。
僕、涼介には幸せになって欲しくて。』


知念くんの眼差しには好きな人を守りたいっていう強い意志がにじみでていて。


俺と同類か……。そんな気がした。



『ほんとは、大ちゃんにだけは言わないでって言
われていたんですけど、涼介と同じ大学だから
学校の前で待ち伏せしたら会えるかなって。』


『顔は涼介が幸せそうに笑いながら見せてくれた
写真でみたことあったし。よく話も聞いてました
よ。楽しそうに話してくれるんです。』


思わぬ知念くんからのタレコミに、そんな空気では無いもののにやけてしまう。


『余計なお節介なのは知ってるんですけど。
涼介に会ってくれませんか。』


そうやって頭を下げてくれる知念くん。



そんなの……


俺も会いたいに決まってる。



「どうしたら会えますか」


俺の言葉に下げていた視線をバッとあげて俺の目を見る知念くん。



断るとでも思ったのだろうか。



「俺、まだ何も伝えてないんです。せめて、伝えられ
なくなる前に感謝とか気持ちとか伝えたいんです。」



「俺からもお願いします。山田に会わせて下さい!」



そう伝えると知念くんは微笑んで



『涼介が言ってた通り、真っ直ぐで素直で素敵な
方なんですね、有岡さんって。』


と言ってくれた。


『涼介は、北野総合病院に入院中です。
明日、面会の予定があるので行きますか?』



「はい!是非一緒に行かせてください。」


そうして知念くんと連絡先を交換して、


また明日。ということで別れた。


明日、山田に会える。

言いたいことも沢山あるけど、元気かどうかは置いておいて、生きててくれた事に。

まだ間に合うということに

またあの声を聞けることに

全てのことに喜びが溢れてくる。



そういえば。

お見舞いってことは、花がいるよな。


花なんて、人生でまだ片手で数えられるほどしか買ってないけど、知念くんと別れたその足で花屋に向かった。


大通り沿いにある小さいがオシャレで清潔感のある花屋をみつけ、引き込まれるように入店する。


その花屋には花の名前のところに花言葉が書いてある店だった。

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うみほたる(プロフ) - しとらすみんとさん» いえいえ!!当たり前体操じゃん。 (2020年8月12日 23時) (レス) id: 3712bdf8d2 (このIDを非表示/違反報告)
しとらすみんと(プロフ) - うみほたるさん» うみちゃーーー!!来てくれてありがと!!この作品も楽しんでね!! (2020年8月12日 23時) (レス) id: 1fa216fb83 (このIDを非表示/違反報告)
うみほたる(プロフ) - しらすさーーーん! やほん (2020年8月12日 23時) (レス) id: 3712bdf8d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しとらすみんと | 作成日時:2020年8月12日 22時

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