どんな日も。 (JUMP×JUMP) (ページ22)

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……え、聞き間違い？

…返事、とかいらないやつ？

……告白ってこんな感じなの？

伝え方が思いのほかサッパリしている上にノーマークな相手からの告白で返事をするタイミングを失ってしまう。

ちらっと先輩を見ると、さっきまであんなに自信満々な顔してたくせに、「言っちゃった」とでも言いたげな表情と不安そうな表情で複雑な顔をしているし。

先輩きっと俺がどう思ってるかなんて気づいてないんだろうなぁ。

俺だってさっき気づいたようなもんだし

先輩こそ……俺でいいんだろうか
ぐるぐるといらないことを考えてしまい、なかなか返事ができない。

でも……。

でもきっとこの鼓動の高鳴りが答えを教えてくれているんだと思う

ぐるぐる悩んでいてもらしくない
何よりこの人の笑顔が見たいと思ってしまうんだ

『あの、先輩』

「ん？どした？」

『おれ……おれですね。今日気づいたんです』

「なにに？」

『俺の気持ちに』

そこまで伝えてフッと息を吐き出す
スっと吸って気持ちを整えたら先輩の目を見て。

『俺もすき……です。先輩』

言い終わると同時に先輩の顔が急に近づいて

気づいたら

キスされていた

『ん、ちょ、せんぷッ……。まっ……』

息が苦しくなってきてトントン胸を叩いたらゆっくりと先輩が離れていく

「ごめん。嬉しくてつい」

照れたような笑顔で言われたら怒ることも出来ない

「同じ気持ちでいてくれたなんて思わなかったから、今日フラれて、新学期からまた先輩後輩出来たらって思ってた」

先輩はそう言うと嬉しそうに微笑んだ

「俺でいいの？大丈夫？」

『大丈夫も何も気付いてしまったので』

「嬉しいな」

『はい』

「はいってなに？笑」

急な恋人っぽい雰囲気に緊張している俺をよそにクスクスと肩で笑う先輩がキラキラして見えて仕方がない

『花火と浴衣のせいですね』

「なにが？」

『なんでもないです』

「そ？笑」

さっきと何も変わらないような距離感の会話
やはり戻ると安心感がある

これから少しづつ先輩を知れたらいいな
まずはそうだな、好きな物シリーズでも。