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「通知もオンにしてね！」
お決まりのセリフで撮影が終わり、撤収作業を始める。
出演者も帰る支度をするために、各々建物に入っていく。
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
近くにいた山本に断り、トイレに向かった。
用を足してトイレから出ると、階段近くの壁にスノーボードを立てかけて水滴を拭き取っている女性がいた。
彼女だ。後ろ姿で顔は見えなかったが、直感的にそう感じた。少し距離を置き正面に回り込んで顔を確認すると、やはり彼女だった。
「あの、お疲れ様です」
「あ、お疲れ様です。今上がりですか」
「はい。あの後、アドバイス通りに滑ってみたら、少し上達した気がします」
ありがとうございました、と軽く頭を下げると、しゃがみ込んでいた彼女が立ち上がった。
思ったよりもずっと華奢で小柄な彼女。
「見てました、すごく上手になってましたね」
「見られてたんですか…」
「実はこっそり。」
何度か彼女に追い抜かされたとは思っていたが、まさかちゃんと見てくれていたとは。
彼女は悪戯っぽく笑った。
「じゃあ、私はこれで。これからも頑張ってください」
そういうと彼女は自身より少し長めのその板を抱えて、こちらに一礼した。
何か。言わなければここで終わってしまう。
「あの、」
呼び止めるために放った俺の声に彼女は振り返った。
ここで何か起こればうまくいったと喜べば良い。断られれば、そういう運命だったとすぐ忘れればいい。
何もしなければこの先会うこともないだろう。
意を決して、スマホを取り出した。
「連絡先、教えてもらえませんか」
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シロ(プロフ) - 夢小説大好きおばけさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…その後、いつかどこかで公開します:) (2021年3月3日 16時) (
レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説大好きおばけ(プロフ) - 初めまして、どの話も本当に素晴らしかったです。言葉選びが優しくて、特にKochanのエピソードが思い出話含め一番好きでした……！いつかその後を拝読できる日が来ることを願っています。 (2021年3月3日 15時) (レス) id: a1cfe06fe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年12月24日 12時
