素顔＃Ymmt ページ29
〈初めて会った貴方は本当の貴方ではありませんでした〉
(※東海地方のあの方達が出てきます。1回目のコラボの時のお話。)
「てっちゃんいるー？」
「おー」
大学の授業後になんの用もなしにこの家へ寄るのが最近ルーティーンになりつつある。
大学4年生ともなれば授業数も少なくなり暇なのだ。
そんな時にたまたま知り合ったこの怪しげなYouTuberに誘われて動画の手伝いをすることになった。
お互いの軽いノリも相まって偶然出会った初日に意気投合し、週5で、なんなら週6,7で顔を合わせる間柄になっていた。
「てっちゃん何してたの」
「何もしてないよ、今起きたとこ」
「だと思った。お菓子買ってきたから一緒に食べよ」
「食べるー」
毎日顔を合わせても撮影日以外は特に何をするわけでもない。
今日はどうしても食べたいお菓子をみつけたので、満足する分だけ食べたら残りを押し付けるてやろうとここへの道中に購入した。
「てっちゃんて本当寝起きブサイク。」
「そんなとこも好きだろ？」
「はいはい」
ちゃんと髪型セットして身なりも整えたらそれなりに映えるのに、なんて思いながら軽口を叩き合う。
念のため誤解されないように言っておくが、私たちは決して恋愛関係にあるわけではない。
お互いにとって兄妹のような存在。
私だってそういう感情に特別疎いわけでもないから、どういう目で見られてるかぐらいはわかる。
「A、テレビつけて」
私の目の前にあるリモコンを指差しながらてっちゃかんが言った。
私はそのリモコンを持ち上げてテレビの方へ向けた。
画面にYouTubeと赤のロゴが表示されたのを確認しつつ、そのリモコンを彼の方へ滑らせた。
「そういや、今度の土曜コラボ撮影だから」
「ん。誰と？」
「QuizKnockさんってグループと」
そう言いながらてっちゃんがリモコンの決定ボタンを押すと、一本の動画が流れ始めた。
「だから土曜、撮影手伝ってほしい。というか、お客さんのおもてなししてほしいんだよね」
「いいよ、暇だし」
これが彼との出会いになる。
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シロ(プロフ) - 夢小説大好きおばけさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…その後、いつかどこかで公開します:) (2021年3月3日 16時) (
レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説大好きおばけ(プロフ) - 初めまして、どの話も本当に素晴らしかったです。言葉選びが優しくて、特にKochanのエピソードが思い出話含め一番好きでした……！いつかその後を拝読できる日が来ることを願っています。 (2021年3月3日 15時) (レス) id: a1cfe06fe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年12月24日 12時
