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「私のどこを好きになってくれたの？」
彼女の初々しい照れが少しは落ち着いてきた頃。本を広げながら彼女の横でくつろいでいる時に質問を投げられた。そういえば、こういった話はしたことがなかったか。
「長くなるけど。聞きたい？」
「…聞きたい」
良い機会だ。俺の中の彼女の思い出を語ることになった。
Aに初めて会ったのは、引越し先で通い始めたジム、ではなかった。家の窓から見えるが、エントランスから出ると遠回りになる、あのコンビニに行った時のこと。
引っ越し初日に色々買い込んで家に戻る途中、角を曲がったところで誰かとぶつかった。
「ごめんなさい！大丈夫ですか！？」
ぶつかったのは小柄な女性だった。溌剌とした印象の彼女はぶつかってすぐに謝ってくれた。
「いえこちらこそ。怪我はないですか？」
「私は大丈夫です」
本当にすみませんでした、と言うと彼女は急いでいるようで、走って行ってしまった。
これが彼女との出会いだ。そんなベタな出会い方があるかと突っ込まれるかもしれないが、本当にそう出会ったのだ。
そしてジムの入会手続きの際に案内されたカウンセリング。予約した日にジムへ行くと担当してくれたのは彼女だった。
カウンセリングはしなくても困ることはないんだけどな。そう思いながら案内された椅子に座って彼女と向かい合う。
「須貝さん…ですね。担当します、Aです。よろしくお願いします」
彼女はヒアリングから俺が細かいカウンセリングを必要としてないことを把握し、館内のルールや施設の使い方だけをざっと説明してくれた。
「以上になりますが、何かご不明点はありますか？」
「いえ、ありません」
「わかりました。ではカウンセリングは終了となります。お時間いただきありがとうございます」
先日のことは全く覚えていないようで、あっさり終わったカウンセリング。だが俺はその日から彼女のことばかり考えるようになる。
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ゆきんこ(プロフ) - こんばんは。コメント失礼します！ こちらの作品最っ高で読みながらニコニコしてました！ 完結おめでとうございます！！ (2022年6月3日 21時) (
レス) id: 83dccc5424 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - りみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！力になります！ (2021年1月15日 15時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - 毎回ドキドキしながら読んでおります^^*次回の更新も楽しみです！ (2021年1月15日 2時) (レス) id: 8d6821c78b (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 緋歌梨さん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました。誤字が多く読みづらくて申し訳ないです… (2021年1月6日 12時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - コメント失礼します！4ページ目“振れられる”じゃなくて､“触れられる”じゃないですか？ (2021年1月6日 11時) (レス) id: ef32365840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年11月22日 1時
