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男性が泳ぎ出したことを確認してから、足元に落ちていたゴミを拾って顔を上げると、向こうから須貝さんが歩いてくるのが見えた。
キャップを外し、手に持ったタオルで髪の毛を拭きながら、声をかけてきた。
「おつかれ」
「お疲れ様です」
「久しぶりだね」
「久しぶりですね」
だめだ。口元が緩む。絶対に割れているだろうお腹へは視線を下げられない。初めて見る須貝さんの水着姿はあまりにも心臓に悪い。
「テスト終わった？」
「はい、終わりました」
「お疲れ」
ありがとうございます、と顔では笑顔を作っているが、心臓はありえない速さで脈打っている。久しぶりに会う須貝さんはできればいつも通りのトレーニングウェアが良かった。
「プール、使い始めたんですね」
「そうそう。こないだAちゃんに言われて、時間ない時とかに泳ぐのは確かにいいかもって思ったんだよね」
自分の言ったことを覚えててくれて、プールを使ってくれるなんて。素直に嬉しかった。
「じゃ、下で筋トレしてくるわ」
「あ、頑張ってください」
じゃあ、と手を挙げる須貝さんの後ろ姿に一礼する。鍛えられた背中を思わずぼうっと見つめた所で我に返った。
好きな人の上裸を見られるなんて、なんて贅沢な職場だ。
久しぶりに会っただけで、気分が高揚しているのがわかる。
片想いが楽しいとはよく言ったものだ。例え叶わない恋だったとしても、今この瞬間は彼を想うだけで幸せな気持ちになれた。
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ゆきんこ(プロフ) - こんばんは。コメント失礼します！ こちらの作品最っ高で読みながらニコニコしてました！ 完結おめでとうございます！！ (2022年6月3日 21時) (
レス) id: 83dccc5424 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - りみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！力になります！ (2021年1月15日 15時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - 毎回ドキドキしながら読んでおります^^*次回の更新も楽しみです！ (2021年1月15日 2時) (レス) id: 8d6821c78b (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 緋歌梨さん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました。誤字が多く読みづらくて申し訳ないです… (2021年1月6日 12時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - コメント失礼します！4ページ目“振れられる”じゃなくて､“触れられる”じゃないですか？ (2021年1月6日 11時) (レス) id: ef32365840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年11月22日 1時
