白（黒）人魚は二重人格！？ (ページ33)

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31話ページ33

不安になった僕は、アズールくんの後ろから邪魔にならない程度に抱きしめる。

｢A！？……どうしたんです？｣

『なんか。不安になっただけ。』

｢……大丈夫ですよ。｣

初めこそ僕の行動に驚いていたアズールくんも、何かを察したのか、優しく頭を撫でてくれた。

｢そろそろ、貴方の好きな時間では？｣

『あ、そうだった。行ってくる。無理しちゃダメだよアズールくん。』

｢わかってますよ。厨房はよろしく頼みましたよ。｣

『うん。』

アズールくんをあまり1人にするのは気が乗らないけれど、やらないといけないことはあるし。
フロイドくんとジェイドくんの負担も増えたら困るし。
僕は出来ることをやればいいだけ。

傷つけて痛い思い、死ぬ感覚さえ味あわせてしまったのに、僕を綺麗だと言ってくれるジェイドくん。

大切な兄弟を奪いかけた僕でも、居場所をくれたフロイドくん。

無意識に魔法を使ってた僕に、色々調べてしっかり教えてくれて、そして僕は"僕"、俺は"俺"どちらも唯一無二の存在なのだと教えてくれたアズールくん。

3人の為にしっかり働かなければ。