抹消ヒーロー恋に溺れる3【相澤消太】

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耳が生えてから一時間した頃
未だに解除方法が分からず頭を抱えていた

多分もう少ししたら消太さん帰ってきちゃうし...
何かないか何かないかと家の中をうろうろしていれば、無意識の内に消太さんの服を抱いていた


「ハッ！！何してるんだ私はっ...！」


崩れた服を畳み直してクローゼットの中にしまう
本能...............

ずっと大人しくしているというのは何だか落ち着かなくて、鍵に付いている目がくりくりの猫のキーホルダーを引っ掻いて遊ぶ
たまに高い所に登ったり、動くものを見て無性に手が出てしまう

平常心...平常心.........

アッ、無理だ本能には逆らえない...！！


「テレビとかたまに動くものとかに反応しない猫いるけど...そんなん無理だよ〜」


背を地面につけ、手の甲を舐めたり耳を触ったりする
動くものが少しでもあれば即座に反応してじゃれ始める

動き回って部屋が荒れていくのに気付かず狭いとこに入ったりしていく

玄関の方からガチャンっと音が聞こえてきて垂れていた耳がピンっと立ち上がる
そこでようやく部屋が汚れているのに気付き、ただ足音が近づく音を聞いている事しか出来なかった

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