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発表ホールの扉を押し開ければ、割れんばかりの拍手が耳に飛び込んで来た。丁度劇が終わり、カーテンコールの最中だった。邪魔にならないようこっそりと舞台裏へ向かう。委員長はステージに出ているようだった。
「沖田さん！委員長とすれ違っちゃったみたいで‥もしやずっと探しててくれてた！？」
申し訳なさそうに近づいて来たのは、委員長を探す理由ともなった子だった。
「まあ‥そんなとこ。上手くいったみたいだね」
「大成功だよ！！お客さん達も楽しんでくれたみたい」
笑顔でピースするその表情を見てこっちまで笑みが溢れる。
「それにしても‥」
きょろきょろと辺りを見渡す女の子。
「今度は何？」
「あのー‥キヨくんがいなくて‥。てっきり沖田さんといると思ってたんだけど」
「え‥何で私？」
「だって仲良いよね？沖田さんがキヨくんをクラスに引き込んだみたいなものだし、キヨくんは沖田さんの事すごく優しい目で見てたから」
「いや‥それは」
「2人は付き合ってるって噂があるくらい。‥もしかしてデマだった？」
思わず私は苦笑する。
「根も葉もない噂だよ。それにあいつは今モテ期らしいから、そんな噂が流れてるのなら知らない間に大きな魚を取り逃がすかもね」
クスクス笑うと相手の女の子も面白そうに笑った。
自分で言った手前、胸の奥で感じた小さな痛みは無視せざるを得なかった。
「(人1)ーーー！！！」
後ろから大きな声がして誰かが背中に激突した。痛む足ではその衝撃に耐えきれず床に2人で倒れ込んだ。
「いったい‥もう麻里。怪我したらどうすんの」
「ごめん、まさか倒れるとは思ってなかったから‥っていうかそれより！成功も成功、大成功だよ！」
「知ってるよ、頑張って良かったね」
私の言葉に麻里は少し涙目になりながらも大きく頷いた。
「本当仲良いね。お疲れ様」
優しい声音でそう言って、やりきった表情で優しく微笑みながら側に立っていたのはフジだった。
「監督さんこそお疲れ」
「やめてよ、沖田ちゃん。その呼び方はもう終わり。‥秋山のチェシャ猫すげえ似合ってた」
ほんのり頬を染める麻里。
「小さい頃はいじめっ子を追いかけ回していたから、まるで猫っていうよりは豹だったのにな」
フジの何気ない言葉に場が凍った。それから初めてフジは失言に気づいたようだった。
「‥小さい頃って、どういう事？」
咎めるように麻里が呟いた。
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蒼乃(プロフ) - すずさん» すずさん。大変遅くなり、申し訳ありません。温かいお言葉に感謝しかありません。ありがとうございます。再び少しずつですが進めていこうと思っております。すずさんがもしまだ待っていてくださるようでしたら、よろしくお願い申し上げます。 (2020年4月2日 2時) (
レス) id: 386e426ab5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 粉ミルクさん» お待たせして申し訳ありません。少しずつ進めていきます。よろしくお願い致します。 (2020年4月2日 2時) (レス) id: 386e426ab5 (このIDを非表示/違反報告)
すず - あけましておめでとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))今年も蒼乃さんの作品を楽しみに頑張っていきたいと思います。いつまででも待ってますので、蒼乃さんの生活を1番に、頑張ってください！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 83e4d62dc4 (このIDを非表示/違反報告)
粉ミルク(プロフ) - もう更新されないのですか、？ (2018年11月30日 23時) (レス) id: 5f970e9169 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 更新ありがとうございます(*´ω`*)いつもながら描写がわかり易いので、自然に映像が脳内再生されます。とても楽しい...！今までもこれからもファンです！楽しみに待ってます。 (2018年6月24日 17時) (レス) id: 0ccf87f045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃 | 作成日時：2017年7月12日 3時
