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「どうしたの？早く行かないと間に合わない」
「あれ‥隣町の高校の生徒なの」
委員長が指差す先にはお世辞にもガラが良いとは言えない輩が2、3人いた。
「危ない奴ら？」
「ええ、何だかんだ毎年問題を起こすものだから出禁にしたのよ。なのに何で‥」
「委員長が気にする事じゃないよ。それより今は急がないと」
「実は私生徒会に入っているの。だから見逃せないわ‥仕事だもの」
「真面目すぎるよ委員長‥」
今にも他校生の所へ向かおうとする委員長を止める。
「クラスには委員長が必要だよ」
「でも‥ほら、来校者に絡んでる‥！」
窓の外を見れば確かにその光景が目に入った。
「‥わかった。委員長はこのまま舞台に行って」
「え？でも「委員長は"1人で行く"。いい？」」
委員長の目が見開かれる。
「誰も委員長の事を呼びに来てないし委員長は誰とも会ってない。しかも他校生の事なんて知らないし見てない。それが真実」
真実を嘘で綺麗に塗り固めれば、嘘でさえ真実になり得る。
「沖田さん‥貴女一体何するの？」
「別に何も。ほら、時間ないから行って」
委員長の背中を強く押し出した。
「沖田さ「早く！」」
びくっと委員長の肩が跳ね上がる。
「‥後で必ず来て」
そう呟いた委員長は走り去っていった。
これでいい。巻き込む人は誰もいない。私だけで解決できる。
窓の外を見ると例の輩は周りの人に片っ端から絡んでいた。
「あいつら‥」
握った拳が怒りで震えた。やっと手に入れた私の居場所が汚い色に染まっていく。それも何の利益も生み出さない連中に。それが憎くて許せなかった。
しかし制服のまま行っても恐らくナメられて終わる。それに私だとバレたら全てが無に還る。
焦りながら辺りを見渡せば、"演劇部待機室"という文字が目に飛び込んで来た。
きっとあそこなら今私に必要な物があるはず。周りに人がいない事を確認し、その教室に駆け込んだ。
薄暗い室内に人の気配はない。そこら中に置いてあるダンボールからは衣装や小道具、飾りなどが溢れている。足元のダンボールの側面を見るとそこにはマジックで"姫"と書かれている。近くにあったダンボールの側面を次々に確認して見つけた単語。箱に手を突っ込んで入っていた物を全て出した。
「これなら‥」
そして私はスカートのホックに手をかけ、はらりと落とす。そして床に散らばった衣装に手を伸ばした。
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蒼乃(プロフ) - すずさん» すずさん。大変遅くなり、申し訳ありません。温かいお言葉に感謝しかありません。ありがとうございます。再び少しずつですが進めていこうと思っております。すずさんがもしまだ待っていてくださるようでしたら、よろしくお願い申し上げます。 (2020年4月2日 2時) (
レス) id: 386e426ab5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 粉ミルクさん» お待たせして申し訳ありません。少しずつ進めていきます。よろしくお願い致します。 (2020年4月2日 2時) (レス) id: 386e426ab5 (このIDを非表示/違反報告)
すず - あけましておめでとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))今年も蒼乃さんの作品を楽しみに頑張っていきたいと思います。いつまででも待ってますので、蒼乃さんの生活を1番に、頑張ってください！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 83e4d62dc4 (このIDを非表示/違反報告)
粉ミルク(プロフ) - もう更新されないのですか、？ (2018年11月30日 23時) (レス) id: 5f970e9169 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 更新ありがとうございます(*´ω`*)いつもながら描写がわかり易いので、自然に映像が脳内再生されます。とても楽しい...！今までもこれからもファンです！楽しみに待ってます。 (2018年6月24日 17時) (レス) id: 0ccf87f045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃 | 作成日時：2017年7月12日 3時
