天使に好かれた少女【アイナナ】 (ページ6)

今日:5 hit、昨日:34 hit、合計:104,094 hit

天使のような人3 ページ6

天side

「ん…ぅ、、、」

目を開くと見覚えのない天井がある。
ここどこだっけ？
そう思い手を彷徨わせるとサラサラした何かに手があたった。

「髪の毛…？」

『ぅ…んん…』

隣を見るとそこには見覚えのある少女が
ベッドに頭をのせて寝ていた。

「…っ！？」

『…んぁ、あれ…起きたんですか？』

訳もわからず、ただ頷く僕に彼女はクスリと笑ってから説明を始める。

『うずくまっていた貴方を病院に連れて行こうと思ったんですけど、私の家の方が近かったのでおんぶして連れて帰りました。…ということなんですが…』

「…そう、でも僕はもう行かないと、今何時？」

『え…？午前8時40分ですよ。』

「は…？今、夜じゃないの？」

『はい。昨日しんどかったのかぐっすり熟睡してましたよ。』

「…っ…そう。ねぇ、僕の携帯知らない？」

『あ、そこで充電してます。取ってくるので動かないで下さいね。まだ病人ですから。』

「はぁ、わかった。」

手にポスンと携帯をのせた彼女は体温計を取ってくると言って、部屋を出て行った。

「うわ…めっちゃ楽からラビチャきてる。
姉鷺さんに電話しとかないと…。」

それにしても僕を助けてくれた子…
助けてくれるとき、すごい優しい顔で笑いかけてくれたな…。
さっきも、僕のことを気遣ってくれたりして…
正直、誰も助けてくれなかった時はヤバいと思ったけど、彼女が必死に大丈夫かと叫んでいる時は…すごく安心した。ホッとしたんだ。

実は起きた時も、彼女が側にいて嬉しいと思う自分がいた。

．

．

．

今日の僕はどうかしてる。