天使に好かれた少女【アイナナ】 (ページ38)

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天使のような人33 ページ38

気のせいかなと思っていても
その時勝手に口が動いていた。

『ねぇ、陸くん。』

陸「？どうしたの？」

『陸くんてさ…小さい頃入院してた？』

陸「え…？なんでそのこと知ってるの？」

『病院生活の時にね…誰かと一緒の部屋だった？』

陸「う、うん。僕より１つ年下の女の子と一緒の部屋だった…あ…え…？
もしかして…あの時の？」

『～っ！！！私ね小さい頃、体弱くて入院してたの…その時にね、赤い髪の男の子に

「友達になろうよ!」

って言われてすごく嬉しかった…。
友達なんて生まれてから1人もいなかったから
すごく…すごくね？嬉しかった…っ
だけどその子は退院しちゃって…また1人になった。
すごく寂しくて、また1人なんて信じたくなくて、病院から抜け出したりしたの。
でも、いないからこそ…す、す……

好きだったんだ
って気付いたの…初恋だった…
好きだったの…陸…くん。』

陸「えっ…と、ごめん。」

『いいよ、大丈夫。』

陸「小さい頃、確かに俺も体弱くてよく入院してた。
退院した後も、一年後くらいにまた入院したんだ…同じ病院で。
その時、不意にあの子いないかなって思って
あの時の部屋に行った…だけどそこには
知らない子がいた。
俺もその時気付いた…

惚れてたんだな

って…だから、もし君があの子なのなら…

俺はこれを《運命》だって思うよ。

…灯里……好きだ。昔も今も…。」/////

『これから…は？これからも好きでいてくれる？』/////

陸「もちろん、これからも…好きだよ。」

『っぅ……私も…好きだ…よ。』/////

陸「え…」/////

『私も…陸くんが好き…大好き。』/////

ギュッ！

陸「こんな、俺でよかったら…付き合って…
ください。」ニコ

『…はい。喜んで。』/////

陸「へ？ホントに？」

『うん。いいよ。』

陸「…っぅ～！！
灯里…キス……しても…いいですか？」

『…どうぞ。』/////

顎を手で上に向けた陸くんは触れるだけのキスを落とした。

その後はもう一回キスをした。

今度は深くて甘いキス。

『んぅ……ふぁ…ぁぁ……はぁっ』

口を離した陸くんは私にこう言った。

陸「ごちそうさま」

こんな照れた顔で言う彼はホントに天使だと思う。