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天使のような人27 ページ31

小さい頃、私は生まれつき白血球が少なく
病気になりやすい子供だった。


それに白血球が少な過ぎて風邪を引いても抵抗力があまりなく、ずっと熱が下がらないという
めんどくさいもので医者からは20歳になったら白血球は元どおりになると言われていた。




そして、私が病気になって入院する時に
ある、男の子と同じ部屋になった。




その男の子はずっと病気がちで1人の私に





「友達になろうよ!」





と、手を差し伸べて来た。



私はそれが嬉しくていつの間にか涙が出て来た。





その子と私は仲良くなってお互い
同じ部屋だったということもあるせいか
朝から晩までずっと部屋で一緒に遊んでいた。




だけど、その男の子は退院した。




凄くいいことなんだとは分かっていた。

だけど、凄く心の中では嫌だった。




その日から私は病院から抜け出すなどと問題児になり、最終的に引きこもるようになった。



その時にも、ずっとあの男の子のことばかり考えて、泣いてを繰り返していた。





その時に気付いた。







あぁ、恋してたんだなぁ

って





それが私の5歳の時の初恋だった。






『はぁ…なんか嫌なこと思い出した。』






お母さんはまだ帰ってこないのかな。




そう思っていると、




ガチャリ





という音がした。






『お母さん!』




そう言って階段を駆け下りた私は
1週間ぶりに母の顔を見た。





「…灯里?こんな時間に何してるの?
明日は学校じゃないの?」




『ううん、明日は学校ないんだ。それでね…』





「なら勉強しなさい!!もし、学校で悪い成績とったらどうなるか分かってるでしょうね?」







知ってるよ、殴られるんでしょ?






『はい…それでね。』




「何?用事なら早くませてよね。」




『あのね、知り合いからライブのコンサートのチケット貰って…一泊なんだけど行ってもいい?』






「はぁ!!??あんた、自分が他の子よりも遅れていることを知って言ってるの?
言葉を考えて発言しなさい!!」





ドガッ




『いっ…ッ』





お腹痛い。吐きそう…
だけど折角九条さんがくれたのに…





『だけど、大事なチケットなの…行きたいの』





「なら1位を取りなさい。」





『え?』





「今度のテストで1位をとったら行ってもいいわよ。」







『ッ…分かりました。』

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設定タグ:アイナナ , 七瀬陸 , 九条天   
作品ジャンル:恋愛
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なつめみく - 現代の天使に好かれたら多分卒倒します。作者さんがちで神ですありがとうございます (10月1日 10時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:林檎 | 作成日時:2017年8月3日 0時

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