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194話 「卒業式」 ページ44

椚ヶ丘市民体育館で卒業式が行われた。

卒業式を終えて、渚は両親から殺せんせーの話を聞いた。

その話を聞いて、殺せんせーの温もりを感じまた涙を流した。


その直後、何かを聞いたマスコミがやって来た。

烏間たち防衛省の人が防ごうとしてくれるが、中には抜けてくる人たちがいる。

だがAは近づいてくる生徒に気づくと、余裕の笑みを浮かべる。


「なんだ君たち!取材の邪魔をするな!」

A「タイミング良いですね、浅野さん」


E組の生徒たちを庇うように五英傑と風紀委員会を初めとする生徒たちが、校章でE組を隠した。

そして生徒たちは浅野の合図に堂々と歩き出す。


瀬尾「てめぇらこそ人の花道の邪魔すんじゃねぇ」

荒木「編集してネットに告発しようかなぁ」

小山「ギシシシ」

榊原「さぁ、僕らに任せて、玄関正面までエスコートしよう」

浅野「大半は、今日で(えん)(ゆかり)も無くなるとはいえ、仮にも同じ学校で学んだ生徒だ。
見捨てれば、支配者である僕の恥になる」


一人を除き、頼もしく玄関まで誘導してくれた生徒会と風紀委員会とA組生徒たち。

業とAがバスに乗ろうという時、浅野が声をかけた。


浅野「赤羽、五十山田」

業「ん?」

浅野「君らだけは内に残るそうだな」

業「……」

浅野「ほとぼりが冷めた頃、たっぷり吊し上げて吐いてもらうぞ。
君らをここまで育てた担任、殺せんせーとやらの話をな」

業「別にいーけど、浅野くんの固い頭じゃ全部理解は難しいかな」

A「ふふっ、同感」


業とAがバスに乗ると、瀬尾が渚を押してバスに乗せた。


瀬尾「ほらぁ!お前が最後だ!」

渚「っおわぁ!」


渚が五英傑を見つめていると、浅野が優しく微笑んで見送る。


浅野「早く行け」


渚は彼の言葉に涙を堪えて席に座った。


Aは離れていく校舎から正面に目を向ける。


A「終わったね」

業「うん。色々合ったね」


二人は付き合っているということを結局明かせなかった。

だが、きっとあの先生は気づいていただろう。

そうAが思っていると。


業「殺せんせーには、本当は伝えてたんだ。俺ら付き合ってること」

A「え!?」

「「ん?」」

A「ごめんなさい、なんでもないです」


Aは驚きで立ち上がったが、ゆっくり座り込む。

業はそんなAの反応を楽しんだ。


業「これ、先生からの手紙。俺もまだ読んでないから一緒に読もうよ」

195話 「手紙」→←193話 「希望」



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- えまって?!最高すぎません?!この物語は主人公である夢主ちゃんが書いた本当のお話…ってコト?! (12月19日 1時) (レス) @page50 id: 0af6726044 (このIDを非表示/違反報告)
本好き(プロフ) - 暗殺教室に再熱し、勢いで2日で読みきってしまいました。あたたかい、素敵な物語をありがとうございました。少しでもこの物語が多くの人の心に届きますように。 (12月2日 19時) (レス) id: 860fd688d9 (このIDを非表示/違反報告)
- 思って今よりもずっとこの作品に引き込まれました。主人公の過去はかなり辛くて後半は大半泣いてしまいました。業くんとの関係性もとても良かったです。原作に沿うように書くのは大変だったかと思いますが、本当にとても良い作品でした!本屋で売れるぐらい良かったです (2023年1月17日 21時) (レス) @page50 id: a9816fab8f (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったです。主人公の過去は想像以上に辛いもので涙なしでは読めませんでした。そして業との関係がとても好きです。2人が、いや4人が末長く幸せに生きていけるように願います。本当にありがとうございました! (2023年1月13日 1時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 本当凄い。無料で見るのが勿体無いくらいすごい。一冊の本を見てる気分でした!!!素敵な作品を作ってくださりありがとうございます (2023年1月8日 22時) (レス) @page50 id: 963d301a2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2022年12月17日 12時

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