【暗殺教室】目立たない彼女・四時間目

183話　「対二代目死神・柳沢(2)」 ページ33

しかし烏間も、人間のまま本物の怪物になった柳沢に一瞬でやられた。

イリーナが烏間に駆け寄ると、柳沢は笑いながら烏間を見る。


柳沢「黙っていろ、国家の犬。お前たちはもう俺にすら勝てはしない」


殺せんせーや烏間ですら勝てない相手。

その戦いを見せつけられた生徒たちは動揺を隠せなかった。


渚(ずっと、気づいていた。
気づいていたけど、目を逸らしていた)


目の前で、二代目死神に絞められている殺せんせーを見上げる生徒たち。

その光景を柳沢は笑った。


柳沢「どんな気分だい？大好きな先生の足手まといになって絶望する生徒を見るのは」

殺せんせー「……」

柳沢「わかったか？お前の最大の弱点はなぁ」

渚(殺せんせーの最大の弱点。それは)


―――ボク等―――


殺せんせー「んなわけないでしょ！！」


渚を初めとする生徒が自分を思い詰めていると、殺せんせーが大声で否定をした。

全員、その怒声に驚く。


殺せんせー「正解か不正解かなどの問題じゃない！
彼らは命懸けで私を救おうとし、障害を乗り越えてここに会いに来てくれた！
その過程が！その心が！教師にとって最も嬉しい贈り物だ！！
弱点でも、足手まといでもない！！生徒です！！全員が、私の誇れる生徒です！！」


驚いている生徒、涙を堪えている生徒、微笑んでる生徒。

様々な反応を見せる生徒たち。


殺せんせー「それに、生徒を守るのは、教師の当たり前の義務です！」

柳沢「そうか、そうか。だがなぁ、その義務も我々の手で否定される。
お前は間もなく力尽き、そこまでして守った生徒を俺の手で全員炙り殺す。
お前が我々の人生を破壊してまで手に入れた一年、その全てが無駄だったと否定してやる！
それでようやく我々の幸せは完成する！では続けるぞ〜？
ちゃんと守れよ、可愛い生徒を」


そんな時、聞き慣れた銃声が聞こえた。

そして二代目死神は避ける。

だが、生徒たちはみんな目を見開いた。


業「バカ！！」

渚「なんで！？」

A「何してんの！下がって！！」


そこには茅野が銃を投げ捨てて、対殺せんせーナイフを構え直していた。


茅野「逃げて殺せんせー！時間稼ぐから、どっかで隠れて回復を！」

殺せんせー「茅野さんっ」


二代目死神は邪魔をした茅野に容赦無く触手を向ける。


茅野「っ！」


茅野は髪が解けたが、それでも二代目死神の触手に少ないダメージを与えた。

184話　「対二代目死神・柳沢(3)」→←182話　「対二代目死神・柳沢(1)」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す