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173話 「タイムリミット」 ページ23

Aが食器を洗っていると、テレビでは殺せんせーの報道が流されていた。


母「A、これ……」

A「先生……」


Aは水道を止めると、タオルで手を拭くのも疎かに、自室に行き急いで準備を整えた。


父「行くのか」

A「行かなきゃいけない」


Aはコートを羽織って両親を通り抜けて玄関に向かった。


母「行っちゃダメ!」

A「ごめんなさい」


Aは両親の制止も聞かず、フリーランニングを使って椚ヶ丘中学校まで向かった。

そこに業も横に並んだ。


業「お母さんたち、良かったの?」

A「無視して出てきた」


Aは笑うと、今までで出したことの無い速さで椚ヶ丘の地に降り立った。

そこには烏間が立っていて、テントに誘導された。


磯貝「烏間先生!殺せんせーに何があったんですか!」

烏間「タイムリミットだ。政府は今日まで準備を進めてきた最終手段を発動したんだ」

磯貝「最終手段?」

竹林「あのバリアのことですか?」

烏間「あれはあくまで、やつを閉じこめる檻だ」


今椚ヶ丘中学校の山全体に、光のバリアが覆われている。

それが殺せんせーを閉じ込める檻らしい。


烏間「一週間後、大出力のレーザーがやつを殺す」

「「!?」」


そう言われても誰も納得しない。

この教室は、先生と生徒、目標と暗殺者の関係でできているのだから。


前原「そんな!俺たちの暗殺は!?」

烏間「君たちは今日までよく頑張った。あとは我々に任せるんだ」

寺坂「今更出張ってきて任せろだぁ!?」

倉橋「私たち何も聞いてないよ!」

神崎「しかも、あの声明じゃ全部殺せんせーが悪いみたいな」

片岡「納得できません!そちらが殺せと言っておいて、こんなの勝手すぎます!」

磯貝「それに俺たちが暗殺しないと、殺せんせーだって納得しませんよ!」

渚「烏間先生お願いです!僕たちを行かせてください!」

烏間「街中にも山中にも既に精鋭部隊が配備済みだ。
もう君たちが付け入る隙がない。諦めるんだ」

渚「嫌です!!
殺せんせーと話していないことがたくさんある!やりたいこともたくさんある!
だからお願いです!行かせてっ」


渚の訴えの途中で、烏間が渚を取り押さえた。

あまりの速さに全員が驚く。


烏間「行かせることはできない!これは国の方針だ」


たった1年しか鍛えていない生徒と、精鋭部隊上がりの烏間。

Aは組んでいる腕に力を込めて状況を見守るしかなかった。

174話 「烏間の言葉」→←172話 「最後の進路相談」



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- えまって?!最高すぎません?!この物語は主人公である夢主ちゃんが書いた本当のお話…ってコト?! (12月19日 1時) (レス) @page50 id: 0af6726044 (このIDを非表示/違反報告)
本好き(プロフ) - 暗殺教室に再熱し、勢いで2日で読みきってしまいました。あたたかい、素敵な物語をありがとうございました。少しでもこの物語が多くの人の心に届きますように。 (12月2日 19時) (レス) id: 860fd688d9 (このIDを非表示/違反報告)
- 思って今よりもずっとこの作品に引き込まれました。主人公の過去はかなり辛くて後半は大半泣いてしまいました。業くんとの関係性もとても良かったです。原作に沿うように書くのは大変だったかと思いますが、本当にとても良い作品でした!本屋で売れるぐらい良かったです (2023年1月17日 21時) (レス) @page50 id: a9816fab8f (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったです。主人公の過去は想像以上に辛いもので涙なしでは読めませんでした。そして業との関係がとても好きです。2人が、いや4人が末長く幸せに生きていけるように願います。本当にありがとうございました! (2023年1月13日 1時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 本当凄い。無料で見るのが勿体無いくらいすごい。一冊の本を見てる気分でした!!!素敵な作品を作ってくださりありがとうございます (2023年1月8日 22時) (レス) @page50 id: 963d301a2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2022年12月17日 12時

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