165話 「将来の夢」 ページ15
Aは業についていって、大人数で帰って行った時。
いつもの別れ道で別れた後、前原たちが進路について話しているのが聞こえた。
渚「カルマはどこの高校へ？」
業「んー、俺は椚ヶ丘に残るわ」
「えぇ！？」
業の進路にA以外が驚いた。
杉野「わざわざ外部受験で入り直すのかよ」
茅野「カルマくんならもっと上、最高峰の高校だって行けるでしょ？」
業「本校舎の連中の気持ちになってみ〜？
追い出したはずのやつが戻ってきて、自分らの上に立たれるんだよ？
雑魚どもの屈辱的なヅラをあと三年も拝めるなんて最高じゃね？」
と、あくどい顔で舌を出した業。
渚「相変わらず素敵な性格」
相変わらずの性格の業に、渚を始め、A以外はドン引きだ。
それに、と続けて、業はAが先ほどから見上げている木を見上げて話を続ける。
業「平均的な学力だったら上の高校はあるけどさ、タイマンの学力勝負で面白そうなやつって椚ヶ丘にしか居ないんだ」
そう言った業の脳裏には、浅野が過ぎる。
今まではやる気の無い勝負だったが、暗殺を通して業もやる気を出してきた。
業「目指す職業は、俺だったら普通になれる。
ただ今は、普通にバトルを楽しんどくのもありかなって」
渚「カルマらしいや」
業「渚も受けたいとこあんだよね？高校」
渚「うん」
業の問いかけに頷いた渚は、少しずつ近づいている別れの季節が少し寂しく感じる。
今が楽しいからこそ、そう感じるのだ。
渚「茅野も、杉野も、みんな、お別れだね。もうすぐ……」
渚だけじゃない。
茅野も、杉野も、奥田も、業も、寂しさを感じる。
奥田「五十山田さんは、高校どちらに行くんですか？」
A「……残るよ、ここに」
茅野「え、五十山田さんも！？」
A「ここに通ってれば、資格を取る時、専門じゃない限り困らないし」
茅野「欲張りセットじゃないの？」
欲張りセット。懐かしい。
Aと進路相談した時に、殺せんせーがつけた名前だ。
だか、今となってはその夢も少し違う。
A「ううん、」
業「え、違うの？」
A「私は、小説家になろうと思う」
「「！？」」
誰もが思ってなかった彼女の将来の夢に驚きを隠せなかった。
A「物が語るから物語。
殺せんせーの生き様やみんなの生き様を語っていきたいから」
Aはそう言うと降っている雪を一粒手に取って、体温で溶けるのを見届けた。
もうすぐ、お別れの季節が来る。
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お - えまって？！最高すぎません？！この物語は主人公である夢主ちゃんが書いた本当のお話…ってコト？！ (12月19日 1時) (
レス) @page50 id: 0af6726044 (このIDを非表示/違反報告)
本好き(プロフ) - 暗殺教室に再熱し、勢いで2日で読みきってしまいました。あたたかい、素敵な物語をありがとうございました。少しでもこの物語が多くの人の心に届きますように。 (12月2日 19時) (レス) id: 860fd688d9 (このIDを非表示/違反報告)
霞 - 思って今よりもずっとこの作品に引き込まれました。主人公の過去はかなり辛くて後半は大半泣いてしまいました。業くんとの関係性もとても良かったです。原作に沿うように書くのは大変だったかと思いますが、本当にとても良い作品でした！本屋で売れるぐらい良かったです (2023年1月17日 21時) (レス) @page50 id: a9816fab8f (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったです。主人公の過去は想像以上に辛いもので涙なしでは読めませんでした。そして業との関係がとても好きです。2人が、いや4人が末長く幸せに生きていけるように願います。本当にありがとうございました！ (2023年1月13日 1時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 本当凄い。無料で見るのが勿体無いくらいすごい。一冊の本を見てる気分でした！！！素敵な作品を作ってくださりありがとうございます (2023年1月8日 22時) (レス) @page50 id: 963d301a2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩こんぶ | 作成日時：2022年12月17日 12時
