161話 「仕掛け」 ページ11
春斗「やめろよ母さん！」
春斗は母親の手を掴むと、今にもヒステリックを起こそうとする母親を宥める。
春斗の父親は見てるだけで、何もしない。
A「見てるだけ？」
「怒らせたのは本人だ。なぜ俺が止める？」
A「言ったね」
そう言ってAは笑った。
Aは笑うと、机を一度叩いて注目させる。
―――念の為に仕掛けてて良かった。
業が春斗の母親の肩を叩いてスマホを見せる。
業「ねぇー、お宅らの会社的にこれはまずいんじゃない？」
「あ、あんた、何？」
業「んー？ただの客だけど」
磯貝「客としても今の行為は見逃せません」
「どういうことだ！？」
A「松方さんからお話は聞いていたので。
弟を守るために、仲間に依頼してました」
春斗は誰にも言わないが、両親から精神的圧を掛けられていたのも事実。
だからこそ勉強ができなくなったと推測したAは、初めてE組に頼み込んだことがある。
母「ちょ、っとA、一体何を」
A「生きていると知った弟を助けないわけ、無いでしょう？」
Aは腕を組むと、春斗の母親に向かって話し出す。
A「誰が引き取ってやってんの。
って、ここ一週間で五回、口にしているのを聞きました」
「はぁ！？」
A「松方さんに頼んで、春斗のランドセルに盗聴器を仕掛けました。
そしてそれは録音してある」
「何をして」
A「春斗は最初から勉強はできてた。こちらが一言添えるだけで飲み込みが早すぎるくらい。多分だけど、この子中学くらいの勉強なら解けるでしょ」
Aの言葉に春斗は母親の手を見つめて、何も答えない。
A「春斗は引き取ってくれた両親に恩返しをしようと勉強を頑張ったみたいだけど、それも松方さんたちのところでは限界が来ていた。
それから彼の切実な願いを私は聞いてあげたいと思った」
「人を殺して、まだ学生でぽっと出のあんたに何ができんのよ！」
「それに、任せられたのはこちらだ。他に権利など」
A「会社のお金、横領してんのも知ってんだよこっちは」
律を通してあれこれ会社の情報を得たAは、強気で二人を黙らせる。
A「教えてあげるよ。人を一人殺してしまえば二人も三人も変わらない。
だからこそあんたらは見逃してあげる。けど、次に春斗に暴言暴行加えてみな、本気で殺すよ」
脅しに脅し返すA。
業と磯貝を中心に他にもE組の生徒が居た。
この状況で彼らは口を開かなかった。
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お - えまって？！最高すぎません？！この物語は主人公である夢主ちゃんが書いた本当のお話…ってコト？！ (12月19日 1時) (
レス) @page50 id: 0af6726044 (このIDを非表示/違反報告)
本好き(プロフ) - 暗殺教室に再熱し、勢いで2日で読みきってしまいました。あたたかい、素敵な物語をありがとうございました。少しでもこの物語が多くの人の心に届きますように。 (12月2日 19時) (レス) id: 860fd688d9 (このIDを非表示/違反報告)
霞 - 思って今よりもずっとこの作品に引き込まれました。主人公の過去はかなり辛くて後半は大半泣いてしまいました。業くんとの関係性もとても良かったです。原作に沿うように書くのは大変だったかと思いますが、本当にとても良い作品でした！本屋で売れるぐらい良かったです (2023年1月17日 21時) (レス) @page50 id: a9816fab8f (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったです。主人公の過去は想像以上に辛いもので涙なしでは読めませんでした。そして業との関係がとても好きです。2人が、いや4人が末長く幸せに生きていけるように願います。本当にありがとうございました！ (2023年1月13日 1時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 本当凄い。無料で見るのが勿体無いくらいすごい。一冊の本を見てる気分でした！！！素敵な作品を作ってくださりありがとうございます (2023年1月8日 22時) (レス) @page50 id: 963d301a2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩こんぶ | 作成日時：2022年12月17日 12時
