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それからはあっという間にAのことが
事務所関係者、報道陣各位に知らされた。
コメントには悪いコメントもあったけど、
ライブ前から心配の声はたくさんあったので、
幸いして世間は悪く言ってない。
Aが入院して早退院。
龍「Aさん」
『龍、おいで』
楽屋に来たAは先に龍を抱きしめた。
抱きしめられた瞬間、龍はまた泣き出して。
『ごめんね、龍。
ビックリさせちゃったね』
龍「怖くて、どうしたらいいか、分かんなくて」
『うん、ごめん。
不安にさせちゃったね』
龍「生きて会えて、良かったです」
ずっと泣いてる龍の背中を何度も叩いて、さすって。
とにかく無事だってのを知らせたいみたいで。
しばらく抱き合ってると、龍は離れてAの手を握った。
Aも何も言わないまま龍を見送ると、
今度はいつもより大人しめの翔平に気を向けた。
『翔平、おいで。
ごめんね、怖がらせて』
翔平「っ……」
翔平もAの肩に顔を押し付けて、
ずっと堪えてたのを吐き出すように泣いていた。
まずは二人が落ち着いたから、今度はAで。
『ご迷惑おかけし、すみませんでした。
一応、薬飲んで治るとのことだったので、それで様子見ます』
北人「迷惑はかかってないよ、心配したけど。
でも良かった、またAの顔見れて」
海青「Aさん、おかえり」
翔吾「おかえり」
ずっと心配してた北人たちも笑顔で、Aを出迎えた。
それから壱馬は。
壱馬「A、ランペ辞めようなんて思うなよ。
周りは要らないなんて言ったとしても、俺らはそうじゃないから」
『うん』
それだけだった。
あの日あれだけ怒ってたのにね。素直じゃない。
でもこれで良かったのかもね。
変に気遣ってどうこうよりも、何も変わらない方が良いこともある。
海青「Aさん、これ食べてみよ。
重湯」
『うぇ』
海青「さっき味見したけど美味かったで。
ほら、グイッと」
『怖この人』
健太「ここ明暗多いからAの位置変えてあげよう。
今だったらまた倒れるでしょ」
彰吾「それもそうやな、健太ありがとう気づいてくれて」
こうしてメンバー全員で、
普段から頑張ってるAを支えようって決めたんだ。
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作者名:雪乃 | 作成日時:2024年3月19日 15時