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検査結果でも薬の成分はほとんど抜けてるし、
内臓へのダメージも良くなってるから、
このままゆっくり療養したら今までのように踊れるって。
そう診断されて俺らはホッとした。
マネ「本当ごめん。
先方からキャンセルって直前言われて、
あれこれややこしくなっちゃって」
『あいつらの挑発に乗った私も私です。
他のみんなは無事なんですか?』
マネ「うん、大丈夫。
Aが目を覚ましたことに安心して泣きじゃくったくらい」
『そんなにヤバかったんですね』
北人「心肺停止なったらヤバいに決まってんじゃん!」
『その時の記憶無いから分かんないなぁ……』
あの後泣きじゃくったけど、
看護師をどうにか呼んだ俺ら。
その後Aは検査でも異常は無いし、
病院側も俺らだけにしてくれて。
『でも、潰せたんでしょ?
会社』
陸「あの会話を録音してくれてたおかげで何とかね」
『なら良かった』
壱馬「けど、暗号解くのにだいぶ時間かかったぞ」
『え?』
壱馬「シケローの鞄って何かと思ったわ」
撮影に行く直前に、
Aはグループにそんなメッセージを送信。
いきなり始まった謎々に何事かと思えば、
シはさんずいで、ケローが毎って漢字を分解してるって思わなくて。
『ちぇいの鞄に入れてたんだもん、レコーダー。
前日に会えてよかったよ』
陸「本当に、一か八かの勝負に出たんだから」
『これであいつの脅しの証拠は掴めてたし、
落武者居るだけで危険だからね』
北人「俺らが調べた意味」
『ほら、現行犯で捕まえた方が確実だしね』
壱馬「でも、もう二度とあんな真似やめろ。
俺らがどれだけ焦ったか、心配したか知らんやろ」
『…………』
壱馬「力矢さんと陣くんがどんだけ自分責めたと思う?
俺らがどんだけ心配で眠れない朝を迎えたと思う?
無事に終わってよかったね、じゃないんやで」
俺がAを見て言うと、
Aはただ、うん、と頷いただけだった。
壱馬「頼むからホンマに、これ以上心配させんでA」
『ごめんね、壱馬』
涙脆い陸さんがまた泣き出して、
釣られた俺も泣き出して、また釣られた北人も泣き出して、
ただAだけが笑ってた。
その翌週にはそれらが嘘のように、
暴れ回ってたのもAだけどな!!!!
腹立つわホンマに。
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作者名:雪乃 | 作成日時:2024年3月19日 15時