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それから翌日、Aが目を覚ましたって連絡が来た。
喜んだのもつかの間、
やっぱり男性恐怖症を発症してた。
もはや男性に限らず、対人恐怖症が正しいのかもしれない。
マネ「激しく取り乱したりはしない。
けど、主治医の先生が隣に立っただけで拒絶反応が出た」
陣「そんなに……」
マネ「看護師さんですら、震えるって言ってたから、
状態は著しく悪いのは想像できる」
彰吾「あいつ、踊れるんですか？」
マネ「まだ何とも。
まずは治療が先だからな。
ライブに間に合えば、良い方だよ」
陸「どっちが……？」
マネ「両方」
マネージャーさんに淡々と告げられたAの状態。
取り敢えず、メンバーだとどういう反応するか見たいって言われて、
力矢さん、陣さん、俺、海青の四人で病院に向かうことに。
陣「ほんまに、覚悟はあるん？
もしかしたらAに拒否られるんやで」
海青「今更っすよ。
あの人に頼ってもらってない時点で」
壱馬「そもそも、受け入れられてるなんて、
俺らは思ったことないっす」
力矢「本当、二人の覚悟は凄いね」
Aに嫌われる覚悟も、好かれる覚悟も、
何もかもができてなきゃ、こんな所に居ない。
俺らは覚悟を決めて、Aの病室に案内された。
外には警備員が居たけど、俺らを見ると離れていって。
誰が開けるかってなったけど、
俺は開けることはしないで、部屋をノックした。
壱馬「A」
『っ』
壱馬「壱馬と海青と力矢さんと陣さんの四人で来た」
『かずまと、ちぇいと、りきやさんと、じんさん……？』
壱馬「……話聞いた。
人が怖いって」
『……うん』
壱馬「今も怖いって思う？」
海青「俺ら受け止めるから。
Aさんの気持ち、ちゃんと受け止めるから、教えて欲しい」
俺らが静かにAを待ってると、
中から泣き声のような、引き攣った声が聞こえた。
心配になって開けようとしたその時。
『そこに、わたしのことをなにもしないって、
そうだんげんしてくれるひとたちが、いるんだよね？』
陣「せやでA」
力矢「俺らちゃんと居るよ、ここに」
『ふしぎだね。
さっきまでずっとこわかったのに、
みんなのこえきいたらあんしんした』
その言葉を聞いて俺は、ゆっくりと扉を開けた。
そこにはポロポロと涙を流して笑ってるAが居た。
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作者名：雪乃 | 作成日時：2024年3月19日 15時
