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カランカランとドアベルが鳴った。
力矢「いらっしゃいませ」
「「めんそーれー」」
『あれ、神谷さんと与那嶺さん』
言われた場所に来てみれば、
卒業したはずのダンス部の何名かが来てて。
中には陸さんと、初めましての方が居た。
壱馬「あっ、A」
『お疲れ様です……。
えっと、あの方は?』
壱馬「あぁ、陸さんの親友の陣さん。
何かと俺らのことを心配してくれてたんよ」
壱馬くんに引っ張られて初めて来た時と同じ席に座ると、
必然と陸さんと陣さんと近くなるわけで。
あと、隣に居る山本さんも。
彰吾「あれだけ人間嫌いだった壱馬が彼女かぁ。
負けたな健太」
健太「うっせぇ!」
瑠唯「良いもんね!健太くんには瑠唯が居るもんね!」
力矢「話ややこしくなるから瑠唯黙ってて……」
陣「一番心配やったから安心したわ……」
陸「泣くの早いよ陣くん。
それより、壱馬もAちゃんもおめでとう」
壱馬「ありがとうございます」
北人「これで少し楽になれたかなぁ」
翔吾「とか言いながら北ちゃんは二人の心配するんやもんな」
樹「ですね、想像できます」
翔平「逆にしてない姿の方が想像できないというか」
慎「僕の壱馬さんなのに」
拓磨「泣くなまこっちゃん」
昂秀「まこっちゃんの兄貴は変わんねぇよまこっちゃん」
龍「壱馬さんはまこっちゃんの兄貴のまんまだよまこっちゃん」
海青「うん、励まし方雑かよ」
いや、この中に女の子私だけかよ。って思っちゃったけど悪くない。
なぜ呼ばれた。
壱馬「じゃ、乾杯だけして俺は先にAと帰ります」
陸「それもそうだね」
北人「今日俺しょーごの家泊まるから〜!」
翔吾「ばっ、北ちゃん!」
壱馬「おぉ、ありがとなほく」
じゃ、カンパーイ!
と、訳が分からないままグラスを合わせて、
私たちはそそくさと店を出た。
『ちょ、壱馬くん?』
壱馬「ちょっと疲れたから、家帰ってもええ?」
『もちろん。
家でゆっくり過ごしましょう』
壱馬「ありがとな」
割と直近で沈んでた先輩に、式典はハードだったんだろう。
そう思ってたら案の定で、
家に着いた瞬間ソファーに崩れ落ちてた。
壱馬「つかれた」
『お疲れ様でした。
卒業おめでとうございます』
壱馬「ありがとな」
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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年12月20日 11時