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もうすぐで冬が来る。
そんな時、私は先輩と北人くんは先輩の付き添いで
先輩が前に住んでた家に来てた。
北人「何取りに来たの?」
壱馬「まぁ、ちょっと、色々」
北人「色々?」
私たちは先輩の後を追って、家に入った。
少し埃っぽくなってるけど、まだどこか生活感があった。
何気に初めて入った。
北人「そう言えば、これからこの家どうなるの?」
壱馬「あの人が何とかするって言ってた。
ただ、俺らがここ出入りできるのは、最後になるかもな」
そう言って先輩は自分の部屋だったところに入っていった。
私たちも中に入れと言われたので入る。
その部屋は中身はほとんど無くて、ベッドとか机とかだけ。
どこか寂しい部屋だった。
すると先輩は迷い無く押し入れを開けた。
そこには色んなものが詰まったカゴがあった。
壱馬「ごめん北人、ちょっと出すの手伝ってくれん?」
北人「いいよ」
壱馬「Aはカバンに入れて欲しい」
『はい』
北人「……何これ?」
壱馬「アルバムと、俺の母子手帳。
母さんが居ない時に取った」
いくつか物を取ると、先輩は少しだけ悲しい顔をすると
息を吐き出して物を直した。
私も北人くんも言葉が出なかった。
いや、出せなかった。
先輩の気持ちを思うと。
すると先輩はそれだけじゃなくて、今度はベッドの下を覗いてた。
その行動に北人くんが驚く。
北人「そんなとこにも置いてたの?」
壱馬「ここなら連中も手出さねぇから。
どうしても、離せなかったんだ」
『……』
壱馬「母さんとそういう関係になって、
母さんがおかしくなってからずっと隠してた。
母さんが戻ったら返そうって思って」
北人「何か聞いてもいい?」
壱馬「母さんが宝物って言ってたペンダント」
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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年12月20日 11時