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先輩の容態は落ち着いてるけど、
メッセージで、声かけるまでは会いに来ないでと連絡後、
私たちは誰も会いに行けてない。




面会謝絶だったから。




ただ、その間に北人くんが少し荒れたのは事実で。










北人「母さん、Aまで巻き込むのやめてよ。
これは俺と兄貴の問題なんだから、関わらなくても……」





北人「だから俺言ってんじゃん、辞めるって。
そうやってAまで巻き込むなら、俺は辞めるって」





北人「分かるよ、父さんの件も。
壱馬に出会って、Aと過ごしてて、
大人の理不尽なところは、よく見てきたから分かるって」





北人「そういう環境作った人たちを、
俺らがどう信用できるって言うの?」





北人「………ふざけんなって言ってんじゃん!
なんで、母さんたちは言うだけ言って、
俺らの言葉には耳を傾けてくれないの!?

分かるよ、俺らは子供なのも事実だけど、
そんな子供にこれだけの仕打ちしてきた人たちを、
俺らはどう信じればいいんだよって!!」










北人くんの声が北人くんの部屋から漏れてた。




何を話してるかは分からないけれど、
珍しく北人くんの気が立ってるのは分かってて。





部屋が隣だから戻るに戻れなくて、リビングで膝を抱えてると、
普段は聞こえてこない玄関の解錠音が聞こえて、
少しだけ身に構えた。










父「ただいま」



『え、あ、おかえりなさい…!
何か、お容れしますか?』



父「んー、麦茶ある?」



『ありますよ。
すぐ、容れますね、座っててください』










まさかの再婚相手の帰宅に私は驚いた。




あの一件以来、ろくに話してなかったから。
そもそも話してなかったけど。










『どうぞ、麦茶です』



父「ありがとう。
北人くんは?」



『あ、二階でお母様とお電話中です……』



父「ははっ、そうか」










再婚相手、というなのお父さん。



昔から私のお父さんみたいな方だったけど、
今回の一件で距離が出来てしまった。










北人「ぁ、」



父「ごめんね、こんな夜中に」



北人「いいえ、おかえりなさい。
すみません、お出迎えできず」



父「家主ってだけでほとんど居ないんだから
気にしなくていいよ」










父「取り敢えず、そこに座ってもらえるかな?
これからのことについて、話がしたい」










私と降りてきた北人くんは、
まるで分かってたかのように頷いて、
いつもの位置に腰を下ろした。

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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年11月26日 6時

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