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もんじゃ焼きやお好み焼きを食べて
各々満足した私たちは店を出た。
北人「壱馬」
壱馬「ん?」
北人「ちょっと翔吾と用事あるから
Aのこと頼んでもいい?」
壱馬「おん、送り届ければええんやろ?」
『ちょ、北人くん。
私一人で帰れるから』
北人「どうせゲームしかやることない奴だから
Aは気にしないで送られてなさい」
壱馬「酷い奴やなお前」
『えぇ……』
北人「じゃ!よろしく!」
翔吾「送り狼ならんようにな!!」
『ちょ!』
壱馬「なるわけないやろ!」
流石は現役運動部、どっちも足が早い。
先輩は横で「アイツら明日覚えとけよ」なんて
治安悪いこと言ってるし。
壱馬「ほな、二人で帰るか」
『いや、あの』
壱馬「ん?」
『私も寄りたいところあるので、気にしなくてもいいですよ。
そのまま真っ直ぐ帰っちゃってください』
壱馬「なおのこと遅くなるんやから
気にせんで俺と帰ろうや」
『けど……』
壱馬「Aは、俺と帰るのそんなに嫌?」
『え』
思わぬ方向に転がってしまった。
そうやって聞かれてしまっては断る理由が無い。
『クラスメイトの家寄るんで、少し遠回りなりますけど
それでも大丈夫なら』
壱馬「ええけど……それって男?」
『まぁ男っちゃあ男ですね。
けどそういうんじゃないんで』
壱馬「ほーん……ついてくわ」
『ですよねー』
私はため息を吐いて歩き出した。
あなたはその横を並んで歩く。
いつもと変わらない帰り道。
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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年11月26日 6時