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ある日のこと。





部活の時だった。










北人「あ、A」



『吉野先輩、お疲れ様です』



北人「お疲れ〜。
って、また雑用やってんの?」



『三年生主体のお招会の招待状です』



北人「あ〜、もうそんな時期なの」



『で、ここに来た理由なんですか?』



北人「お迎え。
もうそろそろ日も暮れるし、女の子一人で帰せないしね」



壱馬「なんや、北人居るやん」



北人「壱馬」



『先輩まで……』



壱馬「んで、Aさんは相変わらず雑用係、っと」



『部に関する招待状ですもん。
他の子達が予定あるって言ってたんで』





北人「…………ふーん」





壱馬「なんやそれ。
Aの都合は二の次ってか」



『まぁそれが人ってモンでしょう。
あ、これ終わらないと私帰れないので』










私は先輩方を無視して作業を続けることにした。




途中北人くんは黙り込んでたけど
私は気に止めることなく目の前の作業を続けてると
先輩が手を伸ばした。










壱馬「手伝うわ」



『え』



北人「そうだね。
三人でやった方が早く終わるしね」



壱馬「中身の名前と封筒の名前合致させるのはAが。
ここに互い違いに重ねてくれたら俺と北人で封筒に入れてくから」



北人「そうだね」



『さすが主将、指示力が違いますわ』










目の前に座って準備満タンの二人に
私は思わず笑った。











こんな幸せが続けばいいのに。











この私の願いは、儚くも崩されることになる。
































敬浩「な?上手くやってるだろ、あの子ら」



【元気そうでなによりだわ】



敬浩「お前も元気にやってんの?」



【まぁね】



敬浩「もう少しだけ堪えてくれよ。
今こっちでも動いてるから」



【あんたらまで巻き込むつもり無かったんだけど】



敬浩「俺らにも守らせてよ。
お前が可愛がってた大事な教え子を」
































私たちは知らない。





事が再び起きようとしてることを。












先輩と私と北人くんの三人で作業を終えてから
お招会当日。










北人【A、やっと出た!】



『どうしたの?』



北人【壱馬が、意識不明の重体で運ばれた。
だから……】



『……すぐ向かう』










壱馬先輩が意識不明の重体で搬送された。











壱馬先輩の闇と









私たちの闇が









明かされるまでのカウントダウンが始まった。

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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年11月26日 6時

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