【暗殺教室】面白い生徒 (ページ4)

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4話ページ4

昼休憩。

今日は全校集会の日。

別校舎のE組は昼時間返上で山を降りていた。

「あれ、若月さんも降りるんだ」

Aが山を降りようとする時、カルマが声をかけた。

その問いかけに頷いたAはスマホを取りだした。

【行かなきゃいけないから】

「相変わらず話さないんだ」

Aはカルマの言葉を無視すると山を降りていった。

一番最後に降りたAだが、先に行く人たちが面倒事を持ってくれたおかげで楽に降りられた。

「あ、若月さん！」

「間に合ったんだね！」

茅野や倉橋が嬉しそうにAに声をかける。

だがAは着いたのを良いことにぼーっとするだけ。

「間に合ったな！」

「なんとかな……」

「ほら皆！急いで整列しようぜ！」

磯貝の声掛けに皆がゾロゾロと歩き出し、その後ろをAも着いていった。

(あぁ、この空気……嫌いだ)

──────────

色々とあった全校集会。

生徒たちが体育館を出ると、いつの間にかAが居なくなっていた。

どこ行ったのかと心配しながら校舎に戻ると、机に伏せて眠っているAが居て。

「疲れたのかな」

「あの環境だったしなぁ」

生徒たちが小声で話していると、それぞれ帰りの準備を始める。

「でもさ、誰も知らないよね」

「何をだ」

「若月さんが、ここに来た理由」

速水がAを流し目に見る。

「成績も良い、運動神経も良い、素行も良い、校則違反も目立って犯してない」

「確かに……」

「本当に何で落ちたのか……」

速水と千葉が話していると、カルマも内心で頷く。

(本当に、その通りだ……)

何でやって来たのか。

誰も分からない。