【暗殺教室】面白い生徒 (ページ18)

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18話ページ18

外に出ると、既に日は傾いていて。

それだけ時間が流れていたのを知った。

「いやぁ、一時はどうなることかと思った……」

「まぁ、俺一人なら何とかなったと思うんだよね」

「怖いこと言うなよ」

カルマと杉野が言い合ってると、渚と奥田は笑い合っていた。

「はぁ、でもよかった。
大丈夫？神崎さん」

「えぇ、大丈夫」

「何かありましたか神崎さん」

「え？」

「酷い災難にあって混乱しててもおかしくないのに、何か逆に迷いが吹っ切れた顔をしています」

フードや袖などを直したAが神崎を見ると、確かにと思った。

きっと先ほどの過去が吹っ切れたのだろう。

「はい！殺せんせー、ありがとうございました」

その表情は凄く優しく、それでいて年相応の表情。

「いえいえ〜、ヌルフフフフ」

殺せんせーはいつものように笑うと、修学旅行を続けますかねぇと歩き出した、生徒たちも歩き出す。

相変わらず、カルマが攻撃を仕掛けているが。

「そういやうちの班、暗殺実行できなかったな」

「そ、それどころじゃなかったですから……」

「良いよ〜、明日殺せば」

「ヌルフフフフ、殺せるといいですね」

(困ったことに僕らのターゲットは、限りなく頼りになる先生だ)

しかし誰も気づかなかった。

Aがずっと喉を押さえて、苦しそうな表情をしていることに。

(「二度と喋るな」)

(「その声を聞かせないで」)

(……ごめんなさい)

記憶の奥底にあるその言葉。

久しぶりに喉を使ったAは、喉の痛みで顔を顰めていた。

(喉が、痛い)