【暗殺教室】面白い生徒 (ページ16)

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16話ページ16

男たちが別室に行ってる間、茅野と神崎は話していた。

「さっきの写真、真面目な神崎さんもああいう時期があったんだね。
ちょっと意外」

「うん。
家は父が厳しくね、良い学歴、良い肩書きばかり求めてくるの。
そんな肩書き生活から離れたくて、名門の制服も脱ぎたくて、知ってる人が居ない場所で格好を変えて遊んでたの。
馬鹿だよね、遊んだ結果得た肩書きはエンドのE組。もう自分の居場所が分からないよ」

自嘲する神崎。

茅野が黙っていると男たちがやって来た。

「俺らの仲間になりゃ良いんだよ。
俺らも肩書きとか死ねって主義でさ、エリートぶってるやつを台無しにしてよぉ、なんつーか、自然体に戻してやる？みたいな。
俺らそういう遊びたくさんしてきたからよぉ」

「サイッテー」

笑っていた男たちは、茅野の小声で呟いた言葉に腹が立った。

ペラペラと喋っていた男が茅野に手を伸ばした。

「何エリート気取りで見下してんだァ？
おめぇもすぐ同じレベルまで落としてやんよ！」

そのままソファに茅野を投げ飛ばした男。

Aはぼーっとしていた様子から、いつの間にか床を睨むように見つめていて。

「良いか、宿舎に戻ったら涼しい顔でこう言え。
楽しくカラオケしてただけです、ってなぁ。そうすりゃ誰も傷つかねぇ。
東京に戻ったらまたみんなで遊ぼうぜ？楽しい旅行の記念写真でも見ながらよ」

Aが立ち上がろうとした時、ドアが開いた。

「お、来た来た。ウチの撮影スタッフがご到着だぜ……？」

と扉の方を見ると、そこには顔を腫らしたリーゼントの不良が居て。

その不良は室内に投げられた。

「修学旅行のしおり1243ページ、班員が何者かに拉致られた時の対処法。
犯人の手がかりが無い場合、まずは会話の内容や訛りなどから地元の者かそうでないかを判断しましょう。
地元民でなく、さらに学生服を着ていた場合、1344ページ、考えられるのは相手も修学旅行生で、旅先でオイタする輩です」

嬉しそうに茅野が声をあげた。

やって来たのは四人だった。

「てめぇら！なんでここが分かった！？」

「土地勘の無いその手の輩は拉致した後、遠くへは逃げない。近場で人目がつかない場所を選ぶでしょう。
その場合、付録134ページへ、先生がマッハ20で下見した拉致実行犯潜伏マップが役立つでしょう」

「すごいなこの修学旅行のしおり！完璧な拉致対策だ！」

「いやぁ、やっぱ修学旅行のしおりは持っとくべきだねぇ」

「無ぇよ！そんなしおり！」