【暗殺教室】面白い生徒 (ページ11)

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11話ページ11

修学旅行。

それは誰もが楽しむイベント。

「渚、班の人数揃った？」

「班？」

「決まったら学級委員の私か磯貝くんに伝えてね」

片岡は渚に手を振ると帰って行った。

渚が考えていると、茅野が京都のパンフレットを手に教える。

「忘れたの？一週間後の修学旅行よ！」

「全く！三年生も始まったばかりのこの時期に修学旅行とは先生……」

渚と茅野、他生徒が殺せんせーに目を向ける。

そこには舞妓に扮した殺せんせーが居て。

「あまり気乗りがしません……」

「ウキウキじゃねぇか！」

「舞妓かよ！！」

「しかも似合ってるよ！！！」

マッハで着替えた殺せんせーの頬は少し赤い。

照れている。

「バレましたか……。
正直、君たちとの旅行が楽しみで仕方無いのです」

「あはは……」

―――テストの次は修学旅行。

―――暗殺教室でも行事の予定は目白押しだ。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

修学旅行の班。

渚たちが茅野、杉野、カルマ、奥田、神崎と班員が揃った時。

「ねぇ、若月さんも誘っていい？」

「いーじゃん」

そう聞いたのは神崎で。

面白そうに頷いたのはカルマだった。

「若月さん？」

渚が振り返ってAの席を見ると、Aはぼーっと黒板を見ていた。

彼女の周りには人が居ない。

「若月さん、良かったら一緒の班で回らない？」

神崎がそう声をかけるとAは最初は聞いていなかったが、ふと視線を神崎に向けた。

そのタイミングでもう一度神崎が問いかける。

「まだ修学旅行の班、決まってないよね？
良かったら、一緒に回らない？」

「………」

Aが神崎の隣に立っている渚、茅野、カルマ、杉野、奥田を見た。

(まぁいいか……)

こくん、と頷いたA。

神崎は嬉しそうに微笑み、茅野はAの隣にしゃがんで渚を見上げる。

「このメンバーでけって〜い！！」

「うん！」

Aはみんなの話を聞いているのかいないのか、左腕を握っている茅野の手を見ていた。