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壱馬と北人が寝静まった後、それぞれが用意したクリスマスプレゼントを出した。
広臣「……」
『……』
岩田「せっかくのクリスマスが重たいじゃん」
小声で話した岩田。
いつもながら仲良く眠る二人を見守るA。
『この中で、サンタクロース知ってる人っている？』
広臣「……知らねぇよ」
岩田「俺もかなぁ」
『親に愛されたことない私たちが、
どうやってこれから先見てくのかな』
広臣「A？」
Aは食卓テーブルに伏せて話し続けた。
『誕生日も、テーブルの上に置かれるお札だけ。
お祝いの言葉なんて貰ったことない』
広臣「……」
『壱馬と北人は違う。
ちゃんと、両親に愛されて育ってきた。
愛情を知ってるからこそ、彼らから否定された時、
この子たちに自分を押し付けてしまわないか不安になる』
岩田「……Aさん、お母さんみたいなこと言ってるね」
『茶化すな、こっちは真剣に』
岩田「大丈夫だよ。
この二ヶ月のあの子たちの顔を見てれば、
ちゃんと二人に愛されてるんだなってのが分かるよ」
広臣「……」
『……』
岩田「出会ったばかりの俺が飛び降りた時でも、
二人は俺の親より俺の事を心配してた。
それが答えじゃない？」
岩田「それにさ、二人は愛されてんじゃん。
親じゃないにしても、隆二さんと萩花に」
広臣「……」
『……』
岩田「それと、絶対に忘れちゃダメだね。
壱馬と北人」
岩田「親からの愛情が、全てじゃない。
それを教えてくれたのは、臣さんとAさんじゃん」
岩田の言葉を聞いた広臣とAはそれぞれ顔を反らした。
岩田「だからきっと、大丈夫だよ。
この子たちは、ちゃんと分かってるよ」
＿＿＿そうだと良いな。
二人の小さな嗚咽が聞こえる中、
マイペースな岩田は机に伏せて眠りに就いた。
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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
