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壱馬と北人が来てから早一ヶ月。
Aは教室で弁当を食べていた。
親友の藤井萩花と共に。
萩花「でも帰って来たらビックリしたわ〜。
あんたが姉貴してるとはね」
『……うん』
萩花「まぁ人間らしさが増したって思えば良いのかもね」
『そんな簡単な話じゃない気が……』
萩花「前までのあんたは、あんたらは死んでたよ」
その言葉にAの箸が止まった。
萩花「片割れの方は今市が証明するよ」
『証明って……』
萩花「A、中学からつるんでたから言うけどさ、
あんたらは感情が無かった。
誰に何言われてもすました顔で交わしていて、
冷たかった」
萩花「でも今は、弟たちへの確かな愛情を感じてる。
私だってさ、夏恋の姉貴なんだからさ、分かるよ」
萩花「お世辞にもAと登坂の家庭環境は良くない。
頼れる相手が居ないのにも関わらず
二人はよくやりきってるなって、いつも思う」
萩花の言葉にAは顔を上げた。
彼女はパック飲料を片手に長い髪を靡かせている。
萩花「ウチだってさ、兄貴とは離れて暮らして
夏恋はあんたの紹介でアングラに顔を突っ込んで
岩田も今市も苦労してきた」
『ん……』
萩花「多分私らってロクに親からの愛情を知らないけどさ、
周りには恵まれてると思うんだよね」
『……うん』
萩花「だから、いつでも頼っていいからね。
互いが互いの苦労を知ってる分、支えられると思うから」
『ありがとう萩花』
悩みなどは特に無かったが、
こうして周りから口にしてもらうことで、
肩の荷が降りた気がした。
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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
