30 ページ30
壱馬は目を覚ますと、隣に広臣が寝ていて、彼にしがみついた。
壱馬は、どちらかというと広臣に懐いている。
理由は分からない。
広臣「かずま……？」
壱馬「おにいちゃん、おきてる？」
広臣「んー……」
まだ眠気と格闘している広臣。
壱馬は隣を見て、北人とAが居ないことに気がついた。
壱馬「っ、ほくと！！」
北人「っ、なに！？」
壱馬「あれ？」
広臣「どうした、かずま？」
廊下に居た北人は、壱馬の声に驚き、
広臣も突然の叫びに、目を覚まし、
調理をしていたAは振り返った。
壱馬「ほくと、いなかった」
北人「ごめんね、さきにおきて、ここにいたよ」
広臣「北人居て良かったな壱馬」
壱馬「ん……」
Aは調理を続けて、北人はAのその様子を見つめていた。
広臣「朝飯？」
『うん』
広臣「何作ってんの？」
『ウィンナーと目玉焼き』
広臣「壱馬の分は？」
『あるよ』
広臣「俺の分は？」
『食べるならすぐ作るよ？』
広臣「……スープは？」
『自分でインスタントで』
今までならありえない会話。
広臣もAも初めての感覚に、顔を合わせて笑い出す。
北人「おねえちゃんわらったね」
『うん、わらったよ』
北人「ふふっ」
『北人も笑ったね』
北人「ん！」
Aは北人の丸い頬を撫でたい衝動に駆られたが、
目玉焼きとウィンナーを見て耐える。
『壱馬、ご飯できるよ』
壱馬「ん」
『北人も、壱馬の隣に座って』
北人「はーい！」
二人が揃って座ると、そこに広臣が言われずとも飲み物を運ぶ。
それから完成したプレートも。
広臣「お姉ちゃんに言うことは？」
北人「おねえちゃんありがとー！」
壱馬「ありがとう」
北人「いただきまーす！」
壱馬「いただきます」
『召し上がれ』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
