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ポロポロの涙を流す北人と、顔が見えない壱馬。





Aは体を離して北人の涙を拭い、壱馬の頬を撫でる。





『まださ、出会ってそんなに時間過ぎてないけど、

お姉ちゃんは、北人と壱馬が居ない方がいいって、

一度も、思ったことないよ』


北人「……」


『怖がらせちゃって、ごめんね』


田崎「まぁ二人のお兄ちゃんもお姉ちゃんも不器用だしさ、

何なら二人来るまで色々あって話すらしなかったからさ、

話し方も分からない赤ちゃんなわけよ!」





田崎に絡まれた広臣は嫌そうな顔をしつつも。





広臣「壱馬、北人、A」



















広臣「俺らん家に帰るか」





北人「いっしょに、かえってもいいの?」


広臣「良いに決まってんだろ」





優しく微笑んだ広臣に安心した壱馬はAから離れて、広臣に寄った。





壱馬「ありがと」





北人の複雑な思いを聞いていたであろう壱馬。





Aは微笑むと、北人の頭を撫でた。





『帰ろっか』


岩田「あっずる〜い」


今市「俺らに報酬は?」


片岡「それ言ったら俺もだろ?」


小林「直人さん、仕事がまだなんで残りますよ」


田崎「ははっ、気をつけてね」





山下「その前に、壱馬と北人、少しだけ先生とお話しよ」





これから解散って時に、ずっと黙っていた子供たちの担任、





山下が子供たちの前にしゃがんだ。





山下「壱馬、北人、二人に怪我が無くて良かったって心の底から思う。

けどな、今回の件はしっかり反省せなあかんで」





山下「先生たちも、しっかり反省する。

今日は、二人に怪我も無くて、何も無くて良かったんや」





山下「本当なら警察が出てもおかしくない話なんよ」





山下「これだけは約束してや。

もう、幼稚園から飛び出さんってことを」





北人「ごめんなさい」


壱馬「ん……」





二人の言葉を聞いた山下は微笑むと、今度は立ち上がって





広臣とA、他の先生方に向かい合う。





山下「この度はこちらの不手際でお騒がせしてしまい申し訳ありませんでした。

職員一同、再発防止のため精進して参ります」


『こちらこそ、お騒がせしてすみませんでした』





双方和解し――揉めてもいないが――、全員で校舎を出た。

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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです! (10月9日 20時) (レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです!! (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年8月18日 12時

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