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保健室に向かうと、そこではベッドに並んで座る壱馬と北人が居た。
周りには養護教諭の田崎と、担任の片岡と小林も居る。
それでもAは子供たちに手を伸ばした。
『壱馬、北人！』
広臣「お前ら！！
俺たちがどんだけ心配したと思って……」
壱馬「ぁ……ごめんなさい……」
Aが抱きしめる傍らで、怒るに怒れない広臣が居た。
そんな家族を見守っていた岩田が壱馬と北人を見る。
岩田「どうして二人は、幼稚園飛び出しちゃったの？」
壱馬「……」
北人「……」
岩田「先生も、岩ちゃんたちも、お兄ちゃんも、お姉ちゃんも、
ずーっと探してたんだよ」
北人「っ……」
岩田「二人が事故に遭ってないかなって。
二人が怖い思いしてないかなって。
二人のことが心配で、お兄ちゃんもお姉ちゃんも、ずっと走ってた」
壱馬はAの肩に顔を埋めて、
北人はAと広臣の顔を見て、涙を流した。
岩田「怒ってないからさ、どうして、幼稚園出たのか教えてよ」
北人「きのうね、おねえちゃん、ないてた」
『っ』
広臣「……」
北人「ほくたち、いないほうがいいのかなって、おもってた」
岩田「うん」
北人「そしたらね、あさ、かずまがようちえん、いやいやっていって」
岩田「うん」
北人「おねえちゃんと、おにいちゃん、ぴりぴりしてた」
その言葉に広臣は子供たちに見えないところで拳を握り、
Aは唇を噛み締めた。
北人「ほくたちが、いないほうがいいとおもった……」
片岡「だから、お墓の所に居たんだね」
北人「あそこにいけば、ままたちにあえるって。
だから、おうちにかえろうって、おもって……」
その時Aたちは、彼らが墓地に行ったことを知った。
そして、同時に北人の言葉で理解する。
北人「ごめんなさい……」
北人はポロポロと涙をこぼす。
ごめんなさい、ごめんなさい、と何度も謝りながら。
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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
