02 ページ3
幼稚園の時、母さんが親父と再婚した。
けど、その四年後、母さんは親父と俺を置いて出ていった。
理由は知らない。
親父は他人の俺を捨てなかった。
父「寂しい思いさせちまうけど、ごめんな」
そう言って親父は仕事を続けた。
小学四年の冬、親父が家に帰ってこなくなった。
だけど、お金だけはまとめて置かれてるから、それで飯を食ってた。
別に寂しくなんてなかった。
元々捨てられて当然の俺を、親父は引き取ってくれたから。
それだけで有難いんだって思えた。
ただ、
・・「今日のご飯なんだろうな」
広臣「さぁ」
・・「じゃあさ、明日報告し合おうぜ！
母さんが作ってくれた飯！」
広臣「おう」
・・「またな！」
友達と遊んで、家に帰ると、すごく寒かったのを覚えてる。
友達は、おかえりって出迎えてくれる家族がいて、
親が作ってくれたあったかいご飯を食べることが出来る。
だけど俺は、そんなの無い。
出迎えてくれる家族も居なければ、
誰かの作ったあったかいご飯も無い。
人の気配が無い家は、凄く寒くて。
その寒さから逃げるように、シャワーを浴びたら布団に包まってた。
そんな日が続いた中学一年の秋。
母「はじめまして、あなたが広臣くん？」
広臣「……はい」
母「あなたのお父さんと再婚することになったんだけど、よろしくね」
広臣「…………」
親父の再婚相手と、その子供の、
母「こっちは重松A、同い年の娘よ。よろしくね」
『……どうも』
広臣「……っす」
Aに出会った。
父「こっちは、登坂広臣。
あんまり話す子じゃないけど、仲良くしてやってくれ」
その年の冬は、二人で過ごす寒い冬だったのを覚えてる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
