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ガチャ、と玄関のドアを開けるとそこには、
北人「おねえちゃ〜ん！！」
『ただいま北人。
ごめんね、沢山泣いたってね』
北人が待っていて、思い切り抱きついてきた。
どうにか抱きとめると、Aは力強く、優しく、北人を抱き締める。
北人「よかっだぁぁぁぁ」
壱馬「お姉ちゃん……」
広臣「おかえり」
『壱馬も、広臣も、ただいま』
北人とは逆の方に壱馬も抱きついてきた。
二人を一緒に抱きしめると、それと同じ力で二人が抱きしめてくる。
壱馬「お、おかえり…！」
『ただいま壱馬、北人。
ごめんね、遅くなっちゃって』
北人「もういかないで〜」
『もう行かないよ』
玄関で抱きしめ合ってると、廊下で見守ってた広臣が笑った。
広臣「ほら、玄関は寒いから、あったかい部屋に行くぞ」
壱馬「っん」
北人「おねえちゃん、おかえりー」
『ただいま』
Aの顔を見て安心した北人は、今度こそ泣き止み、笑顔で出迎えた。
『ほら、行こう』
北人「いく」
壱馬「おにいちゃん！」
広臣「おいで壱馬」
広臣が壱馬を抱っこして、Aが北人を抱っこすると、リビングに向かった。
まだ会って二日目だが、壱馬は広臣に、北人はAに懐いていた。
広臣「明日、一緒に連れてくか」
『時間は良いの？』
広臣「どっちも慣れとかねぇとだろ」
Aはティッシュで北人の涙を拭う。
色が白い北人だから、泣いたのがすぐ分かるほど赤くなっていた。
『ほくちゃん顔真っ赤』
北人「いっぱい、ないたもん」
『そうだね、ごめんね。
寂しかったね』
北人「ん」
Aは擦り寄ってくる北人を抱きしめて体を揺らす。
『北人、壱馬』
北人「なに？」
壱馬「ん……？」
『おばさんたちが言ってたんだよね、お姉ちゃんたちの前で我慢しなくていいって』
北人「そうだよ」
『だからね、泣きたくなったらいつでも泣いていいんだよ。
寂しかったり、怖かったり、嫌だったりしたら』
.
.
.
『お姉ちゃとお兄ちゃんは、ずっと一緒だから』
他人同士の自分たちに、絶対はありえない。
だけど、不思議と、お互いは離れる気がしなかった。
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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
