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小学二年生の時、私の父親が事故で亡くなった。
その悲しみから逃げるように母は仕事に没頭するようになって。
お家に帰ってこなくなった。
小学三年生の冬だった。
毎日帰ってくると、お金が置いてある。
これでご飯を買いなさいって意味なのかもしれない。
けれど、両親に会えなくなった寂しさから、食欲が減った私は、
夢の中で大好きだったお父さんに会いたくて、眠るようになった。
自分で言うのもなんだけど、私は空気が読めるタイプだから、
家庭訪問の時にだけ帰ってくる母親と合わせることができた。
先生「食が細いようですが、お家ではどうですか？」
母「家でもね、あんまり食べる子じゃないですけど、
ご飯は美味しそうに食べますよ」
先生「そうなのAさん」
『うん、お腹いっぱいになるのが早いだけで……』
先生「少食なんだね」
そんなの嘘、家でご飯なんてお父さんが亡くなってから食べたことない。
私の誕生日にだって帰ってこないんだから、あるはずが無い。
ただその時だけ、多めのお金がテーブルにあるだけ。
でも、そんなもんだと思う。
私はお母さんの実の子供じゃない。
亡くなったお父さんの子供の私を、お母さんは育ててくれた。
タダで衣食住を用意してくれるだけでもありがたい。
そう思って小学校を卒業して、中学校に入学。
半年後に、久しぶりに会ったお母さんに言われた。
母「A、私再婚しようと思う」
『良いと思います』
母「もちろんAも連れてくわ、あの人の子供だから。
ただ、そこにもねAと同い年の男の子が居るの」
『そう、なんですね』
母「仲良くね」
『はい』
それから間もなく、私たちは引っ越した。
そこで出会ったのが登坂広臣くん。
彼も、私と同じ境遇で、血の繋がらないお父さんと一緒だった。
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りこ(プロフ) - お疲れ様でした。まじでこのお話好きすぎて終わりが悲しく感じます。とても良いお話に出会えて良かったです！ (10月9日 20時) (
レス) @page50 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - なんかもう全てが尊く感じる、、、このお話大好きです！！ (10月5日 1時) (レス) @page46 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年8月18日 12時
