リアル不仲のWエース5【THE RAMPAGE】

＊▽ ページ46

不思議と辛いとは思ってない。




ただ、休み無しでノンストップで走り続けてるからか、
その疲労のせいでずっと嘔吐は繰り返してるけど。




ただ少し疲れてきた。

そう思い始めてきた時だった。







彰吾「Aまた痩せたか？」




『気のせいですよ』




彰吾「そうか？」







リハーサルの時、メンバーにそう声かけられることが増えた。



疲労で絶対体はボロボロ。



でも、グループのためには知らなくていいことがある。







彰吾「ちゃんと休める時には休めよ」




『まぁランペのためなんで、
これが落ち着いたらゆっくり休みます』




昂秀「そんなの言って、本当に休んでるんすか？
Aさんのスケジュールだけ、マジで空きないっすよね」




『だーいじょうぶ。
ランペのためだからこれくらい頑張るよ』





陸「ねぇA、そのランペのためって止めない？」





『え？』







私が笑ってると、
今まで黙って聞いてた陸さんが口を挟んできた。




何かとマジのトーンで。ってかキレ気味で。







陸「もう知ってるよ俺らは」




『はい？何を？』




北人「この日のパーティーで何かあったよね？」







そう言って見せられた写真は、
あの日の写真だった。



共演者の方が投稿してたやつで、
私が写ってるわけじゃないのになぜバレてるのか。







北人「聞いた。
この日、Aが一緒に出席したこと」




壱馬「マネさんが接待にも追われてるって言ってたから、
スケジュールが真っ黒になった日を境に、
他の人たちの手も借りて共演者全員に聞いたんや」




陸「それってさ、俺らが居るからAは何も言えないってこと？
だから「ランペのため」って言って、
自分の感情から逃げてんの？」







自分の感情。



それが何なのか。




私はよく分からない。



ただ、今頑張ってないと後が苦しくなりそうで、
休むのが怖かっただけなんだけど。







『働いてた方が楽なこともあるんですよ。
それがランペのためならもっと頑張れるって』




陸「頑張らなくてもいいんだよA」







陸さんが私の手を引いて抱きしめてくれた。



そこで他の人が話し始める。







健太「ウチのスリボは優秀なんだよね。
だから色んな人巻き込んで女王様守ろうって話したんだよ」




瑠唯「俺らのために頑張ってくれてありがとうね」







突然のことに頭がついて行かなかったけど
整理するとこういうことだった。

＊▽→←＊▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す