ala (ページ10)

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初乗り会　2 ページ10

パチン

私が戻ると、なぜか美尊がホストさんをぶっていた

ホストさんが立ち去ると真凜が美尊に何か言った

なんだか、場の空気が軽くなったようだ

『あの、尊氏さん。何かあったんですか？』

尊「彼女たちに直接聞くといい。」

彼は笑ってそう答えた

『ふふ、それもそうですね！』

私は、くるりと向きを変え歩き出そうとする

尊「待って。」

『え？』

尊「髪飾りがずれてる。」

確認しようと手を伸ばす

ふと、私の手と尊氏さんの手が触れた

脈が速くなるのを感じる

尊「かして。」

尊氏さんの綺麗な手が、私の髪に触れる

尊「できた。」

『ありがとうございます。』

目が、合った

その瞳は、引き込まれてしまいそうなほど深い

美「A！ここにいたの。」

『美尊。もしかして待たせた？』

美「ううん、大丈夫よ。行こ。」

そのとき私は、ふと尊氏さんを見た

彼は美尊を見ている

その瞳はとても優しかった

妹思いなのだと思った

と同時に、

なぜだか少し、哀しくなった