ala (ページ14)

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エイトページ14

尊氏さんと美尊のお父さんが亡くなって何日か経った

二人は大丈夫だろうか

いつも通りの二人だろうか

そんな事を考えながら夜道を歩く

なぜ夜道を歩いているのかって？

それは今しがたスマホを落としたからに決まっていて

その様子は、はたから見れば同じ道を何度も往復している奇妙な女としか見えないだろう

しばらく歩いていると、突然腕を掴まれ狭い路地に引き込まれる

『痛っ…離してっ!!』

8「Aちゃん。」

妙に聞き覚えのある声

振り返るとそこには

『歌舞伎町のホストさん!?』

8「“エイト”な。」

『エイトさん。なぜここに？』

8「それは～」

と言いながら、ポケットからスマホを取り出す

8「落とし物を届けにね。」

『私のスマホ!!ありがとうございます!!一体どこにあったんですか？』

8「え？うん、その辺。
それよりさ、俺に協力してくれないかな？」

『協力？』

急に何言い出すかと思ったら協力なんて…

でも何に？

8「尊氏と美尊さんの婚約披露パーティーをぶち壊すんだよ！」

え…待って、今…

『婚約って…』

8「何だ、お前知らないのか。尊氏が美尊さんにプロポーズしたんだよ。」

『プロポーズ…』

ああ、神様

私の恋は、

こんなに呆気なく終わるの？