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美尊からの電話 ページ11

美「A、会って話したいことがあるの。」


電話の中の美尊が言う


『美尊の頼みなら勿論。どこで会う?』


美「Aが家に居るならそっち行くけど。」


『あ、今ね、カフェに居るの。いつものところ。』


美「じゃあ私も行く。待ってて。」


『うん、わかったー!じゃあね。』


電話を切る


丁度おやつの時間だったので行きつけのカフェで何か食べようと思い、店に入ったばかりだった


スイーツを頼もうかと思ったが、美尊が来てからにしよう


とりあえず紅茶を頼む


そのときふと、

“美尊の家に行ったら尊氏さんのスイーツ食べられたかもなぁ”

という考えが浮かぶ


美味しかったなぁ…


いいなぁ美尊は、あれが毎日食べられるなんて…


そんなことを考えていると、二十分程で美尊が到着した


美「お待たせ。」


『大丈夫。ほら、何か頼も!お腹空いちゃった。』


美尊はスイーツと飲み物ひとつずつ


それに対し私はスイーツ三つを頼んだ


『それで、話って?』


美「実は、エイトさんの事なんだけど…」


歌舞伎町のホストさんの事かぁ


私はスイーツを食べながら話を聞く


美「この間刺されたじゃない?」


『えっ、そうなの!?』


美「新聞に載ってるわよ。」


『新聞読まないからさ…』


美「もう。Aならエイトさんのいる病院知ってたりするかなって思ったのに。」


『そういうのは、ほら、プライバシーの関係で教えられないって父もよく言っているから…』


美「そっか…」


また一口、スイーツを口に運ぶ


その口が空になった私は、つい


『美尊はその人の事が好き?』


と言ってしまう


これじゃ、プライバシーなんて、あったもんじゃないと思った


『ごめん、忘れて。』


しばらくの沈黙


耐えきれずにスイーツを食べる私


てか私さっきから食べてるだけだ


美「好きかどうかわからない。まだ。」


まさか答えてもらえるとは思ってもいなかった


ので、私は少々びっくりした


『…そっか。頑張ってね。』


美「そういえば、Aは好きな人いないの?」


この質問をされるとも思っていなかったので


私はまた驚いた


『好きな人?』


ここは平然を装って聞き返してみる


美「うん。お兄ちゃんとかは?」

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作者名: | 作成日時:2018年3月13日 18時

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