狙われやすいお兄様。 (ページ6)

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金剛は続ける

金剛「お前に背負わせるものは難しく、考えあぐねていたのだ。」

エイド「．．．特異な体質に加えて、

医務、戦略計画、服飾織物、意匠工芸、武器制作、他。

何をしても失敗ばかり、不器用の塊のようだね．．．」

金剛は、エイドの頭をゆっくりと撫でる

フォス「では、いっそ、戦うとかは．．．」

そう言えば、金剛はフォスに振り返る

金剛「．．．戦う、だと？」

フォス「だって

それだけ

一度も

試してないです、し」

金剛「それだけは、諦めなさい。」

砕かれたモルガとゴーシェを集め、器に入れていく月人。

それらに向かい、金剛は“パキン”と指を鳴らす。

すると、あっという間に月人は霧散していく

そんな金剛をみて、二人が

ゴーシェ「あっ．．．」

モルガ「やべっ」

と、冷や汗をかいた。

モルガ／ゴーシェ「「先生」」

金剛「敬老の、精神か。」

すると、何かを察したジェードが

ジェード「来る！

下がれ！」

と、声を掛ける

金剛の袈裟の中に居た所為か、フォスが逃げ遅れる

金剛「まだ、

早いわバカモノ！」

そう金剛が声を張ると、パキッ、パリンッ、とモルガとゴーシェに罅がはいる。

エイドもそのようで、距離がそこまで取れずに顔、左腕に罅が入った

そんな中、フォスはばらばらに砕けた。

金剛「む、しまった。」

エイド「お気を付け下さい、先生。

フォスは一際脆く．．．」

金剛「あぁ、その上、硬度は三半と。

まず誰と擦れても壊れてしまい、さらに月人好みの薄荷色．．．」

金剛「その三重苦を押して戦うなら、大軍だろうと一撃必殺。」

ひぃ、ふぅ、み、と、フォスの欠片をひとつひとつ数えていく。

金剛「私よりも強くならねばな。」

フォス「ムーリでーす」

金剛「そこで、お前には博物誌を編んでもらう」

布の中で、えー、と声を上げ、がさがさと動く。

ベニト「こぼれる！」