異世界ネタにしようかと思ったけど本持ってないしゲームもまだ分かってない。 ページ20
取り敢えず、ゾムと街を歩くことにした。
案内しながら宿を探してくれるらしい。
見た限り、金銭的に問題は無く、いつも使ってるお金で何とかなる。
Zm「どうしよか。
．．．あ。
ちょ、スズモリええ？」
いきなりピタリ、と止まったかと思えば、なにかの承諾を得ようとする。
Sz「．．．なにがいい？なのかは分かりませんけど．．．内容によります。」
Zm「一応、お前のこと伝えなアカンねん。
それを忘れとってな。」
ガシガシと頭を掻きながら申し訳なさそうに言った。
Sz「だから、ついてきて欲しい、ってことですか。」
Zm「すまんなぁ。」
いや、別にそれは構わないんだけども。
．．．居るだろうか。
今から行く場所に。
Zm「し、心配せんでも大丈夫や！
うるさい奴ばっかりやけど、根は腐ってへんし、っ、その．．．」
Sz「．．．大丈夫ですよ。
ゾムさんがそこまで言うなら、いい人ってことはの分かります。」
正直、会ってみたい気持ちもある。
突如、空気がほんの少しだけ変わった。
後ろの方、嫌な予感とか、そんな朧気なものじゃない。
はっきりとした、殺気。
Sz「．．．ゾムさん。何か来てます。」
Zm「せやな。
スズモリは戦えんの？」
Sz「どうでしょう。
俺がいた所、そんなに野蛮じゃ無くて。」
ほいっ、と渡されたナイフ。
サバイバルナイフよりは小さく、でもずっしりとしていて、俺の手によく馴染んだ。
Zm「僕も万能やないからな。
そっちに流れてったら頼むわ。」
と言って、殺気の元へ走っていった。
．．．と言うより、飛んだ、と言う表現が正しいか？
地面を蹴って木の上に飛び乗り、枝を伝って進んでった。
奇襲でもかけるつもりか。
あれはかなり早かったから、恐らく向こうにはゾムがいきなり消えたと錯覚しただろうな。
現に、殺気の元が動揺して、すこし乱れた。
．．．接近戦は苦手なんだけどな．．．
1人で相手できる数かと聞かれればそうでも無い。
だが、ゾムが相手するとなればまた話は別だ。
幼い頃からあの身のこなしだ。
大きくなれば、上達するし、さらに学習する。
恐らく、今のゾムは対人戦では負け無しなんじゃないか。
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作者名：雨と無知@雨100％ | 作成日時：2018年4月4日 23時
