寝ろ。 ページ14
グルッペンなんちゃらだ。
分かってるとは思うから紹介は省こう。
今、兄貴がパソコンと向かい合ってる。
何でも、会計費が合わないそう。
兄貴の生徒会での役は会計書記。
．．．会計と書記は別、と？
兄貴がハイスペック過ぎて兼用している。
さながらその仕事ぶりは社畜だ。
実質、部活と被れば帰りも遅い。
そして、今のようなトラブルがあれば徹夜は当たり前。
この前は5徹だったな。
そうだ、兄貴の部活についても話しておくか。
兄貴は弓道部主将だ。
兄貴の袴姿はカッコいいゾ。
そして、全中した時のあの微笑み。
あれで何人惚れただろうか。
渡す気はさらさらないがな。
まぁそんな所だ。
そして、そんな兄貴は俺たちにベットリ。
自覚はあるのかないのか。
恐らくはあるだろう。
因みに、この様子だと兄貴は今3徹。
．．．止めるか。
Gr「兄貴。そろそろやめたらどうだ。」
Sz「、グルッペン．．．
もうちょっとで終わるから。」
そのもうちょっとが何徹もする原因だろう。
Gr「倒れるぞ。
碌に寝ていないんやろ。」
Sz「まだ。
あとこれだけ。」
ハァ．．．
意地でも寝ないつもりか。
Gr「前寝たのいつや。」
Sz「．．．確か3日前。」
やはり3徹か。
Gr「寝ろ。」
Sz「もう少し待ってて。すぐに終わらせるから。」
．．．これだと、しんぺい神に頼んでも無理そうだな。
．．．だからといって、エーミールや兄さんに頼んでも無駄だろう。
変な所で意地っ張りやな．．．
Gr「．．．心配なんや。
この前だって倒れたやろ。
．．．頼むから寝てくれ。」
これで寝ないんやったら数の暴力や。
Sz「．．．なら、一緒に寝よか。」
あー。気付いて良かった。
訛り出てきてる。疲れてる証拠だな．．．
Gr「なら、風呂入ってこい。
先部屋で待っとる。」
Sz「うん。」
そう言って、のそのそと歩いてった兄貴。
．．．ったく．．．
俺らの心配をしてくれるんは嬉しいが、自分のことに疎すぎだろ。
兄貴の大丈夫は決して大丈夫じゃない。
俺らを安心させるために言っているんだろうが、逆に心配することを分かってない。
．．．だけど、色々隠すのは上手い。
オスマンが口撃しても、ひらりと躱し、逆に返り討ちに合うほど。
．．．寝室行くか。
何時ぶりやったかな、兄貴と寝んの。
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作者名：雨と無知@雨100％ | 作成日時：2018年4月4日 23時
