25話 「ショック」 ページ25
今の状態で最も不利になるのが、高速ロケットで遥か彼方へ打ち上げられること。
だがそのロケットは世界中に無いことは調べ尽くされている。
寺坂がレンチで割ろうと試みるが、全くダメージを受けておらず、本人曰く核爆弾でも傷一つ付かないとのこと。
そんな絶望的な状況の中で、悪巧みが思い浮かぶ生徒が一人。
業「そっか〜、弱点無いんじゃ打つ手ないね〜」
赤羽業だ。
業は寺坂から殺せんせーを受け取ると、恥ずかしい写真を見せた。
殺せんせー「にゅやー！！
止めて！手が無いから顔も覆えないんです！」
業「ごめ〜んごめ〜ん！
じゃあ取り敢えず、そこで拾ったウミムシ付けとくね〜」
殺せんせー「うわぁぁぁー！！！」
業「あと誰か不潔なおっさん見つけて来てー！
これパンツの中にねじ込むから！」
殺せんせー「ヤメテタスケテー！」
その光景を見てた渚と茅野は、楽しそうな業にドン引きしていた。
烏間「取り敢えず解散だ皆。
上層部とコイツの処分法を検討する」
程よいビニール袋に入れられた殺せんせーは凹んでいる生徒たちに声をかける。
殺せんせー「ですが君たちは誇って良い。
世界中の軍隊でも先生をここまで追い込めなかった。
単に皆さんの計画の素晴らしさです」
殺せんせーはいつものように生徒たちを褒める。
それでも、かつてない全員での渾身の一撃を外したショック。
その異常な疲労感と共に、生徒たちはホテルへの帰途へとついた。
Aは片岡と前原に助けられ、業が引き上げる。
A「暗殺は、どうなったの？」
イリーナが持ってきたタオルに包まれて、業に抱えられているA。
ただ級友たちの異常な凹み具合から悟っていた。
業「……」
業が無言で顔を横に降ると、やっぱりと頷き業に凭れかかる。
Aは今、完全に体力が無い。
業はそんなAを、皆で集まったホテルのロビーの椅子に座らせ、自身も横に座った。
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作者名：塩こんぶ | 作成日時：2022年11月2日 16時
